貧困解消にはほど遠い
政府の「成長力底上げ推進円卓会議」が20日、最低賃金引き上げで「政労使で合意した」という。しかし、その内容はワーキングプアの解消にはほど遠い。
その内容は今の最低賃金を5年間かけて、高卒初任給の時間単価にまで引き上げていくというもの。しかも、初任給の水準としてどの数字をとるかすら決まらなかった。
毎日新聞は「『10人~99人』の場合でも、時間換算すると07年は755円で、年収は159万円。貧困の解消にはまだ遠く及ばない」と指摘する。
「フランスは1,321円、イギリスは1,115円など他の先進諸国と比べても日本の最低賃金の低さは突出している」とも指摘する。「国際競争力」を理由に賃上げを否定するトヨタは、フランスでもイギリスでもトヨタ車を生産している。
最低賃金の引き上げは、個別企業に任せるだけではできない。大企業の下請け単価の公正な決定など社会的ルールを確立することが必要だ。少なくともトヨタはヨーロッパではこのルールを守っている。
« 最賃を1000円に | トップページ | イラク派兵違憲判決でシンポ »
コメント