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2009年9月10日 (木)

派遣会社の違法利息分を取り戻す

派遣会社からでたらめな利息を取られていた事件http://rodo110.cocolog-nifty.com/aichi/2009/08/post-67d0.htmlの解決がF弁護士から届きました。

 派遣村で相談に見えた方で、派遣会社から色々な名目で給与から控除をされており、3ヵ月実質無給で働かされ、寮から退去する費用どころか食べる物にも事欠く状態でした。

 その後ご本人は、派遣先に直雇用の契約を締結しましたが、今度はこの会社が、派遣会社からの要求に従い、寮費などの名目で毎月9万円以上のお金を給与から控除して派遣会社に支払ってしまうため、結局ご本人は生活保護水準以下の生活を余儀なくされ、派遣会社の運営する寮から退去もできず状況は好転しませんでした。

 労働基準監督署に違反申告をし、弁護士から賃金の不当控除の中止要請と控除した未払賃金を請求した結果、交渉の末合計30万円弱を全額返還してきました。Money_2

 ご本人はこのお金の一部を元手に、派遣会社の寮から転居しました。

 その後、一番悪質な派遣会社への対応について検討したところ、この派遣会社は、従業員に積極的に給料の前借りを推奨し、その際、利息を給与から控除するシステムをとっていることがわかりました。

 計算したところ、この利息は、利息制限法という利息の上限を定めた法律を超える高金利で、利息を元金に充当すると払いすぎているお金が約28万円あることが分かりました。そのため、派遣会社に、ご本人が支払うべきお金はないこと、法的に手続き起こせばこちらも直ちに応訴し、刑事告訴もすることを文書で伝え、終結することにしました。

事件のご本人は、当初、所持金数百円で、あと約1ヵ月半収入見込みもない中で電車代を支払って生活保護申請に来たのに、市の厳しい水際的対応に絶望し、「真面目に生きても馬鹿をみるだけですね」と涙をためて話していました。

 派遣村を通じて多くの方が支援して下さり、協力して、この方が少しでも最悪の状態から抜けるきっかけをつかめたと思います。ご本人は、「派遣村で相談していなかったら、野垂れ死ぬか犯罪者になるかしかなかった」と話していました。

 ご本人は明るく「これから正社員になれるよう仕事の合間に新しい仕事を探しています!」と話されていました。まだ決して安定したわけではなく、厳しい状況だと思いますが、とりあえずある程度良い解決に向かってよかったと思っています。

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