デフレの「本当の原因は賃金の下落」(富士通総研8/13)
財界のシンクタンクである富士通総研のオピニオンに「米国は日本のようなデフレにはならない」(8/13)と題してデフレの「本当の原因は賃金の下落」であり、「賃金下落の原因は企業別組合と非正規労働者の増大」であるという、極めてまっとうな論文が掲載されている。
http://jp.fujitsu.com/group/fri/column/opinion/201008/2010-8-3.html
「オピニオン」によれば「デフレが日本特有の現象である以上、原因も日本特有のものがあるはずだ。それはグラフで示しているように、日本でのみ賃金が傾向的に下がり続けていることだ。賃金が下がれば、勤労者は購買力を失う。そのため企業は価格を下げて販売量を維持しようとする。」とデフレの構造をあっさりと説明している。
そしてデフレの原因が賃下げの原因であるなら、その解決には「必要な長期安定的な賃金の上昇」を求めている。
賃金下落の原因に欠けているのは大企業による賃下げと内部留保の増大であるという視点が抜けているのは致し方ないが、国際競争力や財政不足を理由に民間でも公務でも賃下げが行われている時に、財界の中からこのような意見が出てきたことは注目に値する
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