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2018年7月 1日 (日)

働き方改革法を実効なきものに

二度どころか三度も四度も資料のインチキを指摘された「働き方改革」一括法案が国会を延長して成立させられた。様々な問題点が指摘されたが、なかでも過労死家族の会が「過労死基準を超える」と必死で訴えた残業時間の上限「100時間未満」は過労死裁判に使われるようにしなければならない。これを実効させないよう、さらにたたかいを続けよう。
今国会はまさに嘘で塗り固められた政府の答弁が続いた。中日新聞7/1社説のとおりである。

 
 

嘘とへつらう者たちよ 週のはじめに考える

 

 

 「バレている嘘(うそ)をぬけぬけと-」「国家の破滅に近づいている」。二人の元首相の嘆き節です。嘘とへつらいに満ちた権力周辺にはうんざりです。

 NHKの大河ドラマ「西郷どん」はまだ幕末です。西郷隆盛は明治維新の後、一八七七(明治十)年に西南戦争を起こし、鹿児島で自刃しました。その頃「西郷星が見える」という評判が起こります。赤い火星のことでした。

 望遠鏡でのぞくと、西郷が陸軍大将の姿で見えると新聞で報じられたりしました。今風に言えば、罪のないフェイク(嘘)・ニュースでしょう。もう一つのフェイク・ニュースがありました。

西郷隆盛は生きている

 「西郷隆盛は死んでおらず、シベリアに渡って、ロシア兵の訓練をしている」という流言です。九一年にはロシア皇太子・ニコライが来日予定で、西郷が一緒に帰国するとも。虚か実か、不明なまま各地に伝わりました。

 さて、今の日本でも虚か実かの問題が覆っています。いや嘘がまかり通っています。森友学園と加計学園の問題です。あえて疑惑と書きます。政府側が嘘をつき、国会や国民を欺いたからです。

 森友学園では国有地の取得で約八億円もの値引きがされました。国会でさんざん追及されました。そのたびに当時の理財局長が「森友学園との交渉記録はない」「総理夫人の話はなかった」などと答弁をしました。真っ赤な嘘でした。

 決裁文書が何と約三百カ所も改ざんされていました。交渉記録などもありました。その結果、二十人の職員が処分されました。

 嘘はもっと深い所にあるかもしれません。例えば財務省記録の中に二〇一五年十一月に首相夫人の安倍昭恵氏付きの公務員が、財務省側と電話した記録です。

「首相も議員も辞める」

 昭恵氏は子どもが教育勅語を暗唱していることに「感動した」とありました。名誉校長にも就きました。土地の値引きに、どんな力学が働いたのか。安倍晋三首相は「私や妻は土地の払い下げに関与していない」と言います。

 なら、なぜ財務省文書は改ざんされたのでしょう。「わからない」。これが麻生太郎財務相の答えです。嘘でしょう? 安倍首相は「私や妻が関係していたなら首相も国会議員も辞める」と述べています。これが契機かと問えば、麻生氏は否定します。本当ですか? 嘘ではないの?

 加計学園の疑惑では、愛媛県から決定的な資料が出ました。一五年四月に首相官邸で当時の首相秘書官と愛媛県などの担当者が面会した際の備忘録です。「本件は首相案件となっており」と明記された文書です。中身は一口で言えば、加計学園へのサポートです。実際にその通りに国家戦略特区での獣医学部開設が実現しました。

 愛媛文書は安倍首相と加計学園理事長との会食で獣医学部の新設が話題になったと記しています。首相が「いいね」と語ったとも。

 でも、安倍首相が学部開設を知ったのは「一七年一月二十日」と国会答弁しています。どちらかが嘘をついている-。そんな状況の中、加計学園幹部が「県への説明は嘘だった」と謝罪しました。そして、加計孝太郎理事長も突然、記者会見をして追認しました。それにしても県に対し嘘とは。

 虚偽で自分の名前を使われ、安倍首相は怒りを感じないのでしょうか。しかも嘘によって税金を獲得したとも言えるのです。でも、六月二十七日の党首討論で首相はそれを聞かれて「あずかり知らない」と答えるのみでした。税の行方なのに。

 さて、西郷隆盛の話に戻ります。ロシア皇太子の来日の際、滋賀県で大津事件が起きました。巡査の津田三蔵がニコライをサーベルで切り付けたのです。動機は何か。ロシアの強硬姿勢への不満とされますが、異説もあります。作家吉村昭の「ニコライ遭難」にこう記述されています。

 「西郷モ共ニ帰ル由。西郷ガ帰レバ、我々ガ貰(もら)ツタル勲等モ嘘奪(はくだつ)サルベシ。困ツタコトダ(調書)」

明治の国難は嘘から

 ニコライ来日前に親類宅で語った言葉です。津田は西南戦争で戦い勲章を受けました。西郷生存説という嘘を信じ、勲章の嘘奪を恐れたのでしょうか。

 強国ロシアの報復が予想されました。嘘が明治の国難を生んだのです。現在の二つの疑惑でも、嘘は必ず民心を腐らせ国難となるはずです。冒頭の「バレている嘘をぬけぬけと」は小泉純一郎元首相が週刊朝日に、「国家の破滅に近づいている」は福田康夫元首相が共同通信に語った言葉です。

 権力にへつらう者たちが見ざる・聞かざる・言わざるでいる限り、国は滅びの道です。

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コメント

こういう記事みると、日本人という黄色人種の醜さにヘドが出る。
こういう黄色人種の国は滅びても良いのではないでしょうか。

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