労災申請に会社の許可が必要か
こんな相談がありました。この説明は間違っています。仕事でケガをした場合には労災が適用されます。これは会社の承認がなくても本人が労基署に労災申請をすることができます。労基署の窓口にいる相談員は地元企業の労務担当者が再雇用されている場合が多く、会社よりの対応をされることが少なくありません。(※ブログ愛労連を参照)
労災が申請されれば、その後で労基署が会社に事情を聞きます。その際に会社が労災を隠したり、事実を否定すると労災の認定が難しくなることは事実ですが、それでもしっかりした証拠や証言がとれれば認められます。トヨタ内野過労死事件ではトヨタのウソを裁判で断罪しました。
厚生労働省の調査でも健康保険で治療したうち、本当は労災保険を適用すべきものが毎年6万件もあると言われています。このなかには労災隠しや会社が認めないために自分の保険で治療しているものも少なくないと思われます。
労災には医療費のほか休業補償、障害が残った場合の補償などがあります。解雇の規制などもあります。本人の負担はありません。認定されるかは別としてもまず「仕事でのけがはすべて労災」と思って申請しましょう。
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