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2009年8月10日 (月)

3.5畳、67000円、居住権なし

派遣村の活動をしていると「貯金もないなんて。生活態度を改めよ!」という声を聞くこともあります。そんな方にぜひ読んで欲しい当事者の報告です。

「私は豊橋派遣村から参りました菅原健(仮)と申します。現在50才です。

 昨年(平成20年)の10月中旬に期間従業員として務めていた某自動車会社を当初は期間延長の打診も有り延長する予定だったのですが、急変して期間延長更新をしないとの事で退社する事となり、退社規則により退社後3日以内に寮を出なくてはならないという事で寮を追われ、その後は手持ち所持金でビジネスホテル等に宿泊しながらハローワークや就職情報誌などで就職活動をしていて、早期に仕事も決まるだろうと思っていましたが、それは甘い考えでした。なかなか仕事も決まらずに、そうこうしている内に所持金も無くなり宿泊施設等には泊まる事が出来なくなり路上生活をしいられるようになりました。・・・」(続きは下部へ)

Sugiura貧困ビジネスの実態

さらに生活保護を受けた人を狙うのが貧困ビジネスです。

○○市の紹介する派遣会社○○工業の寮は3.5畳で風呂、トイレ、台所共用

で家賃・管理費が37,000円。水光熱費、食事、布団代などは別です。

これだけ取るのに賃貸契約書には「一時的な救済措置のため入居者は居住権を主張しない」とされています。「部外者の立ち入りを一切禁じ」「発覚した場合は、即刻退去」、強制退去後私物を「○○工業の判断で処分」されても「生存確認のため」と称して部屋に入られても「一切の異議を申し立てない」などサインさせられています。

「これでは就職のためのケイタイももてない」と労働者は退寮を希望していますが、○○市は渋っています。

***(続き)***

毎日の殆どを豊橋駅前広場や豊橋派遣村の行われた松葉公園で過ごしていた頃、期間従業員として働くまで自分は関西出身なのですが地元では名の通った企業にも務めており、それなりの地位・役職にもついてプライドも有る自分が、どうして今こんな事をしているのだろうか、こんな風になってしまったのだろうかと自暴自棄に陥り、良からぬ方向の事も考えてしまい、頭の中を巡っていた、ある日の事でした。いつものように朝から松葉公園に行き、その日は、くつ下やズボン・下着などの洗濯を公園の洗面所で行い、公園内の正面に有る、少し高台に成ったステージの鉄柵部分に洗濯物を干していた時の事です。30代半ば位の男性の方が穏やかな顔つきで近付いてこられて、「この公園に寝泊まりしてるの?この生活は長いのですか?」と聞いてこられ色々な話をしていて、最後に「オジサン死んではダメですよ」と言われ私の心中を見透かされる思いでした。

 そして、これ少なくて1食分しか無いけれどと言って、物干しをしている私のズボンのポケットに小銭を入れて下さる音がしたので、丁重に御礼を言うと微笑みながら男性の方は去って行かれて、物干し作業が終わってからポケットの中を探ると1000円札が1枚入っていて驚き小銭と合わせると1540円入っており、1食分どころか路上生活の私にとっては10食分以上に値する金額でした。そして、ふと男性の去られた方向を見ると公園近くの交差点で信号待ちをされている姿が見えたので、大声で「お兄さん」と呼ぶと振り返られたので、再度「ありがとう」と言って深々と、おじぎをすると、同じように男性の方も、おじぎをして去って行かれました。その後、ベンチに座り少し眠りながら洗濯物が乾わくのを待ち、午後3時半頃に、ステージに昇り乾わき具合を見ているとステージとは正反対の方向から自転車に乗った御婦人が私の方へ向かって走ってこられるのが見えて、私との距離5m位の所で自転車に乗ったまま止めて、じっと私の方を苦虫を噛んだような、おっかない形相で5分くらい見ているので、こんな所で洗濯物を干しているので、お叱りを受けるのかと思いながら、気が付かない振りをして、洗濯物を取り入れていると、60才位の御婦人が自転車から降りて、歩いて私の方へ近付いて来られたのですが形相は変わらず厳しい表情でした。そして私の足元近くで立ち止まるとステージ上の私の足元に500円玉を1枚置いて「ガンバリ」と一言残して、私が御礼を述べる間もなく自転車の方に戻って行かれ、ステージ上から「ありがとうございます。ガンバリます。」と行っても反応も無く無表情で自転車に乗り去って行かれステージ上から降りて御婦人が去って行かれるのを目で追っていると今度は御婦人が私の方を見て手を振ってくださったので、私は御婦人の姿が見えなくなるまでおじぎをしていました。

 色々な迷いや葛藤で自暴自棄に陥って死も踏まえて考えていた私は、男性と御婦人の言葉が胸に刺さり、目からウロコが取れる思いに駆られ、再度、自分自身を見つめ直す事が出来ました。

 その後も、ハローワークや就職情報誌で就職活動を続けていましたが、電話連絡した時点で断られたり、面接に行っても、住所が定まっていない、連絡先も無いとの事なので、アルバイトさえ容易でない頃に、豊橋一日派遣村相談会が行われる事を聞いて、当日である5月31日の早朝に松葉公園に行き、会場の設営にも参加して10時頃から相談会が始まってからは、相談に行こうか、どうしようかと迷っていて、正午近くまでちゅう躇していましたが次々に相談を終えられた方の笑顔や談笑されているのを見て相談してみる事を決めました。

 住居・生活・就職などの困っている事、悩んでいる事、希望する事を聞いて頂き、驚く事に当日の内に住居を用意して頂き、住所を定めて当面は生活保護を受けながら就職活動する方向を導いてくださいました。でも周囲の方からは、まだ働けるのに50才で生活保護を受けてという非難や中傷の声も聞こえたりして、無論、自分自身は就職して生活保護を断って早く自活したい考えでしたので就職が決まらずに焦っていた時の事です。常日頃から親身に相談に応じて下さって今日も一緒に来ました大窪さんの方から、焦って仕事を見つけなくていいですよ、それよりも菅原さんは何か資格を取得して福祉関係が向いていると思いますよと助言を頂き、開き直ったような気持ちに成り、焦る気持ちも無くなり、まだ模索中ですが今後の目標や自分の進路としての方向を見つけ出す事が出来ました。

 現在は豊橋派遣村実行委員の一員として、毎週土曜日の10時~17時まで行っている継続相談会に参加して、1~2名の相談員のアシスタント(雑用)をしていて、知識は無いので、相談に応じる事は出来ませんが、相談に来られた方と雑談して緊張を解いてあげたり、アンケート・履歴書等の書類の説明や書き方の補助をしながら、自分も色んな内容を学び、そして、相談に来られた方が、元気に笑顔に成れるように務めています。

 今後も継続して可能な限り協力していきたいと思いますし、豊橋のみならず、知立・岡崎と愛知派遣村としても、私の出来る事が有れば、喜んで協力させて頂きたいと思います。

 最後、今日、会場に来られている皆さんに、私の方から二つのお願いが有ります。

◎一つは、派遣切りやその他の理由で、いま現在、住居・生計(金銭面)・健康などで悩んでいて、未だ誰にも相談できずに困っている方がおられましたら、一人で悩まずに派遣村や支援団体の相談員の方に相談してください。無論すぐに結果、結論は出ないと思いますが何回か相談を重ねていく上で必ず明るい光が見えて来ると思います。ぜひとも実行して下さい。

◎もう一つは、既に周知されている方も多いと思いますが、同じ東海地区の三重県では、行政や支援団体などの支援・協力を受けられずに餓死という形で尊い命が失われています。非常に残念で悲しい事です。このような事は有ってはならない事です。この会場に来られている皆様には、一つの命も絶える事の無きように力強い支援・協力をお願いして、私の話を終わらせて頂きたいと思います。

ありがとうございました。

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コメント

生保を受けながら支援活動するのはおかしいだろ、
たとえ土曜・日曜でも就職活動するのが道理ではないか。

投稿: | 2009年10月 2日 (金) 14時22分

▲▲さんへ
生活保護を「施し」と勘違いされておられませんか?

投稿: 愛ローレン | 2009年10月 2日 (金) 14時56分

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