JP-MIRAIで優秀賞

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「コロナ禍の外国人実習生」(風媒社)を発行後の12月にはJICAが事務局の「責任ある外国人労働者受入れプラットフォーム(JO-MIRAI)」から年間活動の優秀賞をいただきました。
中日新聞(1/10)が紹介してくれました。

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技能実習制度の見直しについて(骨子)

技能実習制度の見直しについて(骨子)

外国人実習生SNS相談室 榑松佐一

①労働者としての受け入れと保護を

日本の私たちに必要な労働者であることをきちんと位置付けることが重要です。日本人に対しては正規と非正規の対等が義務付けられています。外国人に対する「日本人と同等の待遇」を「日本人の最低限と同等」にしないことが重要です。そのうえで、技能実習法にあるように日本語が不自由で日本での仕事や生活に不自由な労働者に対する保護の在り方を定めるべきだと思います。

②廃止しかないのか

「奴隷労働」「人権侵害」という情緒的な批判だけでなく、不正の種類と数量、産業別・地域別不正の実態など客観的な実態把握と機構の果たしている役割など具体的な問題個所を明らかにすべきです。そのうえで、制度の問題と体制など実態の問題を見直します。

また、雇う側も零細な事業者が多く、言葉も入管手続きも誰かに頼らなくては働き手を確保できません。ここが狙われています。失踪者にブローカーが近付いてくるのもこの理由があるからです。移籍の自由がないのは、受入れ事業者の義務とセットになっています。これは特定技能「支援」内容と比較するとよくわかります。

問題は不正があっても実習生が簡単に訴えられないことです。母国での莫大な手数料と借金があり強制帰国を心配します。会社の不正を訴えることができても監理団体が移籍先を見つけなければ帰国させられてしまいます。移籍の自由を認めただけで人権侵害がなくなるとは思えません。移籍の自由を認めるためには国がその保証をすべきです。
③手数料問題について

手数料については受け入れ機関が送り出し機関から入国時の手数料と借金の総額を報告させ、虚偽申告があった場合には受入れを停止するなどの二国間協定を結ぶ必要があります。また、これが受け入れ機関によるものであった場合には計画認定を取り消します。

 

④監理団体への罰則強化

実習期間の不正については実習生からの申告や定期検査で一定の処分が行われていますが、私の相談でも監理団体の指導が全くされておらず、明らかに監理団体の不手際で不正となっている事例が少なくありません。監理団体指導部は技能実習機構本部にあり、機構の地方事務所からの指導には限界があります。県をまたいで実習生を派遣する場合には都道府県労働局に届け出るなど監理団体への指導と罰則の強化が必要です。

⑤SNSでの相談受付が急務

実習生の大半が母国とビデオ会話ができるSNSを利用しています。機構には早急にSNSでの相談受付を行うことが求められます。そこでは相談だけでなく不正が疑われる場合には通訳も含めたチャットで必要な聞き取りや証拠提出を求めるようにするようにしてほしいと思います。不払い残業の写真や暴力・パワハラの動画を送ったりすれば1万件の相談のなかには不正申告の可能なものがかなりでてくると思います。

受け付けた相談を各分野の担当者、通訳の協力を得て、適切にふりわけていく必要があります。そのうえで必要な聞き取り、証拠の収集を行い申告に結びつけることが必要です。

⑥受入人数制限、機構の体制拡充と権限強化、ハローワーク登録

受け入れ国と受け入れ人数の制限を行い、国内では技能実習生の求人をハローワークに登録することします。「日本人と同等」の資料として実習計画に日本人の求人票を添付させます。現在でも外国人を雇用した場合には雇用届を出すことになっていますから、実習生の求人票をだすことは実務としても難しくないと思います。ハローワークは東海4県に約60カ所ありますから、機構1カ所とは大違いです。機構にはハローワークの職員もきていますから、情報の確認も容易です。

また、機構の専門性と権限を強化すべきです。数年で元の入管や労働局に戻ってしまうため、不慣れな職員も少なくありません。プロパーの職員養成と権限の強化を求めます。

⑦産業別雇用政策を

実習生の失踪者が多い建設業では暴力・暴言、労災の相談がたくさんあります。解体や産廃での職種違反も少なくありません。ここをどうするかが問われています。農業では個人事業主や労基法の適用除外があります。

建設業、農業、それに介護も含めていずれも日本人が来ない、来ても離職率が高い産業です。日本人が来ない、すぐにやめてしまう状況を放置して安い外国人労働力で済まそうという企業・産業では不正はなくなりません。

その産業に必要な労働者を日本人も含めてどう確保、育成していくのか、そこに外国人労働者にどう協力してもらうのかという産業雇用政策が必要です。

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出版報告会のお知らせ


下記報告会を開催することに致しました。お祝いメッセージをいただけると幸いです。
「コロナ禍の外国人実習生」 出版報告会
日時 2022年12月25日(日)15時より
会場 労働会館本館中会議室

2017年11月1日に外国人技能実習法が施行されて5年が経過しました。国は「施行後5年を目途に見直し」(同法附則)を行うため、有識者会議を設置し今月から議論が開始されました。
私は外国人実習生の相談活動を行っていますが昨年は92件126名の実習生からの相談をうけ、技能実習機構や関係当局に改善を求めてきました。2020年からはコロナ禍で新たな問題もおきてきました。また、特定技能に関わる相談も増えてきました。そこで技能実習法の見直しにむけてこれらの実態を整理し、意見をまとめ今回出版に至りました。この活動をJICAが事務局の「責任ある外国人労働者受入れプラットフォーム」JP-MIRAIで報告し先日優秀賞を頂きました。
報告会では出版に至る経過とともに、技能実習制度見直しに係る論点や議論の状況、また愛知県内での多文化共生の取り組みなど紹介したいと思います。

問い合わせ先 
Facebookページ「外国人実習生SNS相談室」
メッセンジャーまたはEmail:skurematsu@nifty.com

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明確に一方的な傷害を「喧嘩両成敗」

関東の大手スーパーチェーンSでの事件
相談者はベルトで殴られ出血、救急車で運ばれました。
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会社は殴った実習生も左腕にアザがりましたが、これは殴ってくる相手の腕をつかんだのに、会社の担当者は「守るというのは相手をつかんではいけない」ので「喧嘩両成敗」としました。担当者は机をたたきながら「どちらが先に手を出したかは関係ない」「ケガの大小は関係ない」「あなたのように流血して病院にいき会社に迷惑をかけた」「懲戒か自主退職=途中帰国どちらにするか」という。
殴った実習生はすぐに自主退職を受入れ、会社は帰国させました。

相談者は目も殴られて外傷性散瞳症で後遺症が残ると診断。明らかに傷害行為だが会社の担当者は「警察に報告したら二人とも二度と日本で働けなくなる」として相談者が医療費の損害を求めることを認めませんでした。

12月9日に監理団体が来ましたが「機構に相談した。入管、警察沙汰になって犯罪を犯したことになった場合は軽度であっても基本的に罰となりビザに関わる」として特定技能でも入国できないと言いました。相談者がOTITn相談するという言うと「それならSに出社しない。寮も出てもらう。届けるので不法滞在になる」と言いました。
このような生活指導員と監理団体は技能実習制度に定める義務に反するため、技能実習機構に受け入れを辞めさせ、実習生の保護を求めました。

 

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責任ある外国人労働者受入れプラットフォーム(JP-MIRAI)で優秀賞

12月9日開催された「責任ある外国人労働者受入れプラットフォーム(JP-MIRAI)」総会で外国人実習生SNS相談室の活動が優秀賞となりました。総会後の公開フォーラムの第一部で表彰式が行われ、ZOOMで参加しました。

フォーラムにはJICA理事長、総理大臣補佐官、入管庁長官がお見えになり、その前で表彰されました。
JICAの田中明彦理事長は「外国人受け入れ制度の改定を検討する有識者会議」の座長に就いた方です。
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FACEBOOK法律相談のお知らせ

「マイグラント研究会」は、労働事件・外国人事件に取り組む弁護士、労働組合関係者、外国人労働者の問題に詳しい研究者やNPO関係者などで作る団体です。

日本に住む外国人労働者(技能実習生を含む)を法律的にサポートしたり、外国人労働者をめぐる様々な問題を研究したりしています。
皆さんが相談したいことがあれば、このfacebookページのメッセージ送信機能を使って、相談内容を送ってください。私たちが相談を受け付ける案件は、①労働事件 ②労働災害(労災) ③交通事故――3種類です。
「労働事件」とは、残業代などを含む賃金の未払いや、解雇になったが納得できないといった案件です。「労働災害」とは仕事中のケガなどです。
facebookページのメッセージ送信機能を使った相談は、初回に限り相談料・通訳料は無料です。
facebookページのメッセージ送信機能を使った相談後、さらに相談を希望される方は、弁護士の事務所に行って面談を受けていただくことになります。遠方の方や、案件の内容によっては相談や依頼をお断りする場合がありますので、ご了解ください。

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各言語のFBページです。
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タガログ語
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実習制度見直しの要請

11月2日に法務省・厚労省要請を行った報告です。

<要請のまとめ>

 

技能実習制度について

法務省としては技能実習制度が守られるようにしたいとは考えている。しかし、入管・機構には限度があり、産業別雇用政策のように受入れ省庁として対策を取ってほしいと考えていることがわかる。

回答はほとんど法務省。家賃問題も在留資格なので厚労省は知らない模様。

 

特定技能について

  • 技能実習法と違って法律ではなく、入管法での在留資格のみ。

実習制度運用要領が実習法、省令、規則に基づくものであるのに対し、特定技能の運用要領は在留資格についての「基本方針」にすぎない。「方針」であって入管の権限も極めて限定的。(5)で取り上げたように実習法以前にもどり。入管の調査は極めて限定的になる。

 

  • 受入れ企業・登録支援機関は簡単な届け出だけで、登録支援機関には技能実習監理団体、派遣会社、行政書士などだれでも登録することができる。特定技能では入管からの監督も外国人への保護も全くない。「支援計画」も届け出だけでここにない、職業紹介や在留資格手続きも全て他の日本人、外国人労働者と同じ。手数料などの費用も全て自己責任で契約。

しかし、外国人は就業先と住居を確保しなければビザの更新ができない。「移籍の自由」があると言っても、就業先と住居の確保、地方から入管にいっての在留手続きなど自分ではできない外国人が少なくない。在留期限内に手続きができなければ非正規滞在になってしまう。失踪者が続出するおそれがある。

就業先について法務省はハローワークで行っているというが、厚労省は全国的な対応はできていない。受け入れ先の紹介は職業紹介法の対象になるが、特に届け出は求められていない。母国からの紹介であれば職業紹介法の対象にならない。

 

  • ブローカー対策なし

多くの外国人はSNSで就業先や支援先をさがしている。なかには不当な金を請求され、違法な契約をさせられることもある。母国から20万円を請求された元実習生もいる。

しかし、入管は日本人の不法就労助長事犯の取り締まりは管轄外であり、さまざまな段階でブローカーが介入する恐れが多い。

結局、技能実習制度と同じく問題が多発してから見直すことになると思われる。


要請書
出入国在留管理庁長官殿
厚生労働大臣殿

2022年1028
外国人実習生SNS相談室
室長  榑松佐一

技能実習生及び特定技能等外国人問題についての要望書

日頃外国人労働者の保護と適正な管理にご努力いただきありがとうございます。当方は外国人実習生からの相談を受けているものですが、この2年ほどはコロナ禍で帰国できない外国人や特定技能、留学生などからの相談も増えています。外国人実習生については今年11月で技能実習法施行5年の見直し時期になっており、私も積極的に意見をだそうと思っています。本日は実習法見直しについての意見提出と当面するいくつかの問題点についてお聞きしたいと思いますので、よろしくご検討ください。

  • 技能実習法の見直しについて
    見直し時期について

技能実習適正化法の附則第2条で、「政府は、この法律の施行後5年を目途として、この法律の施行の状況を勘案し、必要があると認めるときは、この法律の規定について検討を加えその結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする」とされています。

5年を目途」というのはいつまでをさすのでしょうか。

  • 見直しについての意見

私は昨年1年間に実習生から92件の相談をうけ、そのうち30件を代理人として技能実習機構に申告しました。この相談事例を受けて見直しについて意見をまとめました。要旨を添付しますので、参考にしていただきたいと思います。

 

  • 現行技能実習制度について
    • 実習生の帰国費用について
      運用要領では「在留資格が、帰国が困難である等の事情により他の在留資格に変更された場合であっても同様」となっています。

しかし、入管では帰国せずに特定技能に変わったり、特定技能に移行するための特定活動になった場合には本人負担となっています。

1.他にはどの在留資格が本人負担になっていますか?

2.その場合、一時帰国の義務はなくなりますか?

3.この件について技能実習運用要領の変更はありますか?

  • 実習生の寮費について

運用要領では実費以内とされ、敷金、礼金を負担させてはいけないことになっています。さらに「なお、借上物件であっても、監理団体・実習実施者の役員、専従者、同居の親族の所有物件である場合などで、実質的に貸主が監理団体・実習実施者と同一視できる場合には、借上物件として評価すべき事情について詳細な説明をいただくことがあります」とされています。

  1. 監理団体理事長が寮のリース会社社長である場合には上記は適用されるか
  2. 監理団体の寮費にも実費基準を適用してください。
  3. 退去費用について
    実習生の寮退去費用を「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」(国交省)に沿って敷金を差し引いた実費以内と定めてください。

 

  • 特定技能について

上陸基準省令(特定技能1号)では下記のように定められています。

二 申請人又はその配偶者、直系若しくは同居の親族その他申請人と社会生活において密接な関係を有する者が、特定技能雇用契約に基づく申請人の本邦における活動に関連して、保証金の徴収その他名目のいかんを問わず、金銭その他の財産を管理されず、かつ、特定技能雇用契約の不履行について違約金を定める契約その他の不当に金銭その他の財産の移転を予定する契約が締結されておらず、かつ、締結されないことが見込まれること。
また入管庁の「登録支援機関の登録拒否事由」には⑫支援に要する費用を、直接または間接に外国人に負担させるものとあります。

  • 登録支援機関および雇用者は在留資格手続き費用を特定技能者に請求することはできるか?できる場合はどの費用か
  • 登録支援機関は特定技能者から職業紹介費用を取ることができるか?
  • 在留手続き後に入社を中止した場合、または雇用契約期間中に退職した場合には上記費用を外国人に請求することができるか。
    外国人の攻めによらない中止の場合でも請求できるか?

(4)不法就労助長罪の情報提供について

「不法就労等外国人対策の推進」(2022523日)には「不法就労等外国人が関係する労働関係法令違反事犯の取り締まりに向けた労働局と警察及び入管局との連携強化」「雇用環境の変化も踏まえた警察、入管及び労働局による不法就労事犯・不法就労助長事犯の取り締まりのための円滑な情報共有」とされています。
 今年7月にF労基署に不法就労者の賃金不払いを申告し、不法就労をさせていたことを確認し、ブローカーの存在が確認されましたが、これは悪質な雇用主、あっせんブローカー等として労働局及び入管で情報共有されるのでしょうか?

 

(5)旧法時の不正について
2018
94日に当時の藤野保史衆院議員、二比総平参院議員のレクで説明を受け、2019417日の衆院法務委員会で藤野議員が質問した不当な寮費値上げ事件は未だに名古屋入管による調査が行われていない。機構から指導を受けた金額は法務局に供託されたままで、旧法時の分は未だに支払われていない。このグループトップの監理団体は昨年不許可処分を受け、この監理団体も名称・役員変更を行っているので早急に調査を行ってほしい。

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「人身取引対策行動計画2022(仮称)」(案) への意見

アメリカから人権侵害と指摘されている外国人技能実習制度。国は特定技能も含めて「人身取引対策行動計画2022(仮称)」(案) を

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つくりわずか2週間のパブコメ募集。11月13日で締め切りです。
果たしてどれほどの意見がくるでしょうか。Line_108945429020679 
11月2日の法務省・厚労省要請を踏まえて外国人実習生SNS相談室として意見を提出しました。









私は2007年から外国人研修生の相談を受け、2015年からは実習生が使用するSNSで相談を受け付けている。昨年は一年間に92件126人の実習生から相談を受け、代理人として技能実習機構への申告も30件行った。そのなかには暴力や暴言、強制帰国など人権侵害となるものも数多くあった。

昨年からは特定技能や特定技能に移行するための特定活動外国人からの相談も増えてきた。彼らには実習制度にある保護規定がなく不法就労を助長するブローカーによる被害も増えている。人身取引対策では外国人のみならず、これら日本人不法就労助長事犯への取り締まりも重要と考え以下のように意見を提出する。

2.人身取引の防止について
(1)入国管理の徹底等を通じた人身取引の防止及び(2)在留管理の徹底を通じた人身取引の防止は主に入管の役割になるが、入管は日本人不法就労助長事犯に対する調査権限を有していない。不法就労外国人を働かせていた日本人ならびに不法就労者を紹介した日本人ブローカーを必ず警察に通報するようにすべきである。

(3)労働搾取を目的とした人身取引の防止
①外国人技能実習制度の適正化の更なる推進
機構による「技能実習SOS・緊急相談専用窓口」は電話とメールでしか受付していない。電話の受付時間も平日で19時までしか行われない。実習生の多くは電話番号を持たず、国際通話無料のSNS電話を使っている。また、平日の日中に連絡できる実習生はきわめて限定される。メール相談はテキストによるもので、証拠の写真や暴力・暴言の動画・録音を確認することはできない。SNSで通訳や相談分野の専門家をいれたチャットにより効率的な相談を行うことを求める。
②外国人技能実習生に対する法的保護等の周知徹底
実習機構はSNSページを持っているにも関わらず、情報発信のみで相談受付を行っていない。技能機構の母国語相談は1万件を超えているが、申告件数は年間100件程度にとどまっている。私は毎年100件程度の相談のうち30件ほど申告にしている。相談では「機構に相談したが監理団体に相談するように」と言われただけのものもある。母国語相談では必ず受け入れ機関の不正がないか確認し、不正が疑われる場合には申告に結びつけるように体制を整える必要がある。
実習生が不正を訴えると帰国承諾書へのサインを求められることがある。これはまさに人権侵害行為であるが実習生は帰国後にさらなる不利益扱いを受けることを恐れてサインしてしまうことが少なくない。帰国承諾書にサインしてあった場合でも「途中帰国確認表」とあわせて途中の帰国理由を聞くようにすべきである。
⑤特定技能制度の適正化
特定技能では「支援計画」に書いてあること以外は全て外国人と受入れ事業者の責任となっている。そのため「実習計画」に書いていない手続き費用などを取られていても訴えることができない。
特定技能では有料職業紹介が禁止されていない。外国人の多くは元の技能実習監理団体か登録支援機関の紹介による紹介業者、またはSNSで紹介を受けている。しかし外国人の多くは職業紹介法を知らないため、違法な職業紹介や不正な就業先を紹介されてもわからない。またSNSでの紹介は海外から行うことも少なくないため職業紹介法の適用がされない。この不正を防ぐためには特定技能外国人を募集するものは全てハローワークに登録し、「支援計画」以外の行政手続きなどに外国人が負担する費用などをすべて記載することが効果的である。ぜひ、検討いただきたい。

3.人身取引被害者の認知の推進
(3)外国語による窓口対応の強化
全国の法務局で面談、電話、インターネットによる相談を受け付けているが、ここにSNSでの相談を追加すべきである。
技能実習機構の母国語相談もSNSでの相談を可能にすべきである。

4.人身取引の撲滅
⑤悪質な雇用主、ブローカーの取り締まりの徹底
労働基準監督署が外国人を不法就労させていたり、日本人ブローカーの存在を確認した場合にはすべて労働局を通じて警察に通報するようにすべきである。「不法就労に関与する悪質な雇用主、偽装滞在、不法滞在に関与するブローカー等の検挙を念頭に人身取引事犯及びその他関連事犯の取り締まりに当たる」に、「入管、労働基準監督署は不法就労助長事犯を発見した場合には警察に通報する」を追加する。

5.人身被害者の保護・支援
(2)保護機能の強化
特定技能外国人が移籍しようとすると新就労先に提出する書類を元の勤務先から出してもらえない、転居に際して法外な費用を請求されることが少なくない。
特定技能者にたいしても保護規定を設け専用の申告窓口を設置する必要がある。

 

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「コロナ禍の外国人実習生」(風媒社)出版

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技能実習法施行5年の見直し時期に合わせて「コロナ禍の外国人実習生」(風媒社1,600円+税)を出版しました。
技能実習制度にはさまざまな問題がありますが、特定技能には申告権もなくブローカーの規制もほとんどできません。
すでに特定技能の相談も増えています。
11月2日に法務省・厚労省要請を行ったあと記者会見を行います。

記者会見のお知らせ
11月2日(水)16時30分~
厚労省記者クラブにて
「技能実習制度の見直しについて」
技能実習法施行5年となります。当日14時から法務省・厚労省要請を行います。この結果も含めて報告します。
技能実習生及び特定技能等外国人問題についての要望書
(1)技能実習法の見直しについて
(2)現行技能実習制度について
(3)特定技能について
(4)不法就労助長罪の情報提供について
(5)旧法時の不正について

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SNS相談のまとめ(中間報告)

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1月からの相談をまとめました。実習生から50件69人の相談がありました。
今年はこれ以外に特定活動や特定技能になった外国人からの相談も10件ありましたが、特定技能についてはわからないことが多くて適切な対応ができませんでした。

このうち13件を技能実習機構に不正申告し、入管1件情報提供、労働基準監督署にも2件申告支援を行い、指導してもらいました。

実習産業別には建設業が8件で製造業6件縫製業が4件です。
相談内容としては昨年に引き続き帰国費用を半分程度しか出してもらえないものが引き続き多く、これについては機構への相談で対応いただきました。しかし特定技能は元実習生も帰国費用が出なくなり、特定活動でも帰国費用のでないものがあるようです。技能実習運用要領は変わっていないので、どこをみればいいかわからず困っています。
縫製業での不払い賃金や建設業での暴力は相変わらず続いていますが、今年になってからは移籍に伴う相談が増えています。3号や特定活動、特定技能では会社を変ることができますが、出て行っては困る会社が必要書類を出さないとか、母国に送ってしまうということがあります。
事業主都合や不正で移籍することになっても数カ月間の寮費や生活費が払えないことがあります。監理団体の寮費には実費基準が適用されないためボッタクリもあります。また、寮を出るときの高額な退去費用を求められた事件も実習生、エンジニアでありました。
特定技能と特定技能に移るための特定活動1年ができましたが、支援に係る費用など登録支援機関、ブローカーへの規制などがよくわかりません。外国人はSNSで仕事探しをするしかないので、トラブルになった時の相談先もわからないと思います。
技能実習制度廃止の声が高まっていますが、実習生には保護法があり、そこが守られていません。特定活動、特定技能には保護法がありません。移籍する際にブローカーに頼らざるを得ない外国人も多いのですが、ほとんどつかまりません。どうするのでしょうか?

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