家賃が払えない
実習生達の多くは高額な保証金や紹介料を借金を抱えています。その多くが家族の住む土地を担保にとられています。そのため、送り出し機関や大使館員を名乗る男から「本国に連絡する」「帰国させる」と言われると家族全員が住むところさえ奪われかねません。
このことについて、柳沢厚生労働大臣は「営利を目的として高額な保証金等を徴収する送り出し機関や受け入れ団体の存在は制度の趣旨に反するだけでなく、研修生、実習生に対する拘束的な研修、労働の要因ともなっておりますことから、厚生労働省としても、今、委員ご指摘のとおり外務省、法務省とも連携をし、送り出し国に対する要請や受け入れ団体に対する指導の強化、適正化に取り組んでまいりたい」と約束しました。
私たちはさっそくベトナム大使館に実情をつたえるよう求めていきたいと思います。
その一方、ビザの更新から一週間。収入の途絶えた実習生のくらしも限界にきています。もともと少ない収入でしたから手元に残る現金もあとわずかです。
ある研修生からは「私は経済的に厳しい家庭からきました。仕送りは期待できません。このまま帰国させられてもお金は返せません。収入がなくなり今月の家賃や水光熱費も払えません。9月まででなく、明日の生活をどうするか困っています」という声が届きました。
不正を起こした事業協同組合に対しては、これら家賃の免除、当面の生活費の補償、強制貯金の返還を求めたいと思います。
また厚労省に対しても、人道的な立場から1年間加入実績のある実習生には雇用保険の即時給付、また約束された実習ができない期間の休業補償を企業に支払わせるよう、早急な指導を要請したいと思います。
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コメント
(このことについて、柳沢厚生労働大臣は「営利を目的として高額な保証金等を徴収する送り出し機関や受け入れ団体の存在は制度の趣旨に反するだけでなく、研修生、実習生に対する拘束的な研修、労働の要因ともなっておりますことから、厚生労働省としても、今、委員ご指摘のとおり外務省、法務省とも連携をし、送り出し国に対する要請や受け入れ団体に対する指導の強化、適正化に取り組んでまいりたい」と約束しました)。<====
私が知っているところでは、日本の受け入れ機関(組合あるいは組合の裏にある会社など)は裏でベトナムの派遣機関を動かしてるケースも少なくないのです。結局、この担保金は派遣機関(=受け入れ機関)の運営資金にもなっています。
又、「組合管理費」以外に「本国送金」と言う名目もありますが、結局、又受け入れ機関の手に入ります。このように考えて見ますと、(ベトナム側)派遣機関が悪いのか、(日本側の)受け入れ機関が悪いのか、分からなくなってきました。
投稿: neko | 2007年6月 3日 (日) 19時14分
私たちの事例では送り出し機関の保証金は多くが4300USドルと土地使用権を担保にとっていました。担保のない人は8000ドル以上でした。
送り出し機関以外にブローカーが存在します。ここに払った金は人によって大きく違い0~4000ドルもの幅があります。いわゆる地方出身者に多いようです。その手口もわかってきましたが日本側の受け入れ機関とは関係なさそうでした。
5000ドルくらいが平均的な年収だそうですが、実際にきている研修生はもっと貧しい層の出身だと思います。
投稿: 愛ローレン | 2007年6月11日 (月) 22時01分