外国人研修生問題交流集会
昨日、全労連で外国人研修生問題の全国交流集会が行われました。日大の永山先生、労教協の佐々木さんの講演のあと、全国での取り組みが報告されました。永山先生からは外国人問題を考えるうえで日本人の人権感覚を指摘されました。「みなさんパスポートに何が書いてあるかみてください。外国に行ったときに『この人は日本人です。』と証明し、相手国政府に保護を求める政府間の約束が書いてあります。パスポートを取り上げることがいかに人権を犯しているか」
愛知からは愛労連の取り組みと愛知県における実態を報告しました。
徳島労連ではずいぶん前から支援の取り組みが行われています。労基署に申告したために強制帰国させられるところを空港でスチュワーデスと警官に助けを求めた中国人を保護しました。彼女たちは暴力を受け、さらに研修生のうち一人が中国で妹を拉致されたため、告発を取り下げ金銭和解して帰国しました。
岐阜労連も労基署に訴えにいった研修生を、会社が拉致、暴行を加え、労連で保護した時にはアザだらけになっていました。
熊本では受け入れ企業が倒産したため、受け入れ組合にたいし賃金と不払い残業の支払いを求めて裁判を起こしました。地元のマスコミでも大きく取り上げられています。
このほか茨城、神奈川、広島、愛媛、奈良からも報告がありましたが、賃金、超長時間労働、パスポート取り上げ、強制貯金、いずれも「奴隷状態」にあることが報告されました。高額の保証金、仲介料、違法な契約書(「thai-keiyaku.jpg」をダウンロード 「tyuugoku-keiyaku.jpg」をダウンロード )、脅しなど、どこも全く同じです。移住者ユニオンの本多さんからは毎年20人以上がなくなっており、今年もすでに9ヶ月で18名が亡くなっていることが報告されました。
また「労基署に行ったら『研修生は入管へ』と言われ、JITCOOに行ったら「組合がからむと本人のためによくない」と言われたなど、「JITCOに行ってもなんの指導もしない」ということが共通に出されました。
参加者の多くが「研修制度は廃止すべきだ」と意見を述べました。ジャーナリストの安田さんも参加され、「5省がバラバラになっており監督官庁としての機能を果たしていない。私もこの制度は廃止し、新たな制度を作るべきだ」と発言されました。
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