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2008年4月

ベトナムから電話

今日は祝日ですが、また5人の研修生が相談にきました。先週帰国した研修生の後輩です。

彼らも給与明細がなく、正確なことはこれから調べる必要がありますが、1年目の残業は月100時間くらいあったようです。帰国するときに払うと言われましたが、そこからなぜか24万円をひくと言われました。

土曜日の出勤は無給、毎月の家賃も48000円と高い、深夜の休憩時間は20分しかないのに30分賃金カット、2直の夕方からの勤務は8時間連続、現在の時給はまだ694円のままなど、労基法違反のオンパレードです。これだけあると、賃金台帳・タイムカード、社会保険料台帳などすべてつきあわせることが必要です。

いつも思うのですが、どうして行政はこういう状況を放置しているのか!と腹が立つばかりです。できるだけ中小企業には配慮しているのですが、これだけあると、いちいち会社と話し合うより、全部労基署に告発してやろうかと0028いう気になってきます。

相談を受けている最中に帰国した研修生からお礼の電話がかかってきました。N社にいたS君です。N社の社長さんは丁寧によく話を聞いてくれ、「私も知らなかったことがあるが、法違反は一掃したい」とすべて改善してくれました。帰国したS君からの電話も、彼が日本で働いて良かったと思っているからだと思います。

こういう声をきくと、日本に働きにきた研修生が、ちゃんとお金をもらって帰れるようになるとほんとに良いと思います。少しほっとしました。

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金曜日が特集

先日、週間金曜日の鎌田慧さんが愛労連に取材にきました。今週号の金曜日に掲載されました。愛労連でのレクの後、ちょうど私が支援している事件の研修生と連絡がとれましたので、直接会って話を聞くことができました。08043

取材にくる方の多くが「トヨタ系の下請け」「トイレ1分15円の罰金」などTMC裁判を予備知識にこられるので、研修生全員がそういう実態と思われているのですが、直接話を聞いてもらうなかで、もう少し実態を理解してもらえたと思います。

鎌田さんには研修生の実態をみてもらと同時に、参院法務委員会にも提出した派遣局と受入機関の結託、ブローカーの存在という「制度」自体の問題点を指弾してもらいました。

その後、最近相談にきた研修生の話ではコクヤンはすでに別の名前で活動をはじめているようです。こういうところまで見越して制度の改革が必要です。

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賃金計算書のなぞ

昨日の研修生の続き

会社からは研修生にサインさせていたという毎月の賃金計算書が届きました。それによれば毎月の残業のうち、50時間をこえる分は半年ごとにまとめてボーナスとして支払っていました。深夜割増も計算されていました。ただし毎月の残業時間数に休日出勤分が入っているのかは確認できませんでした。また週7日働いた場合に135%になっていない分が足りませんでしたが、それでもそんなに大きな金額ではないという話をしていました。

そのうちに研修生たちが現れて、家賃が高いというのでみると毎月48000円でした。アパートには6人が入っています。なるほどべらぼうに高い。水光熱費の合計計算書がありましたのでみると、一ヶ月で3から6万円。6人で割っても5千円から1万円。しかも平均5000円を毎月ひいて、差額を半年ごとに精算していました。すると家賃は43000円/月。そこで研修生が今日初めてもらった給与明細書をみると家賃は15000円になっている???

もう一度賃金計算書(一覧)を見ると、一年目の残業代を払うことになtっている。この分と同額を家賃に上乗せして引いてあるではないか!0090

研修生たちは1年目に月100時間の残業をしていたという。さらに話をきくとお金は全くもらっていなかった。どうも次に入ってきた研修生から払うようにしたため、彼らは分割払いになっているようだ。そこで払ったことにして、その分を家賃に上乗せして引いていたようだ。

給与明細を見せなかった理由もわかった。明日はおしおきだ!!!!

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完全二交代!

今日もまた新しい研修生がきました。名古屋市内のN化学です。

研修生の持ってきた資料をみると朝は8時から夜の6時まで、次の週は夜の8時から朝の8時まで。「完全」二交代です。しかも夜勤のときの休憩は20分しかないといいます。休みは日曜日だけでその日曜日も仕事の日があります。

これだけ働いたらずいぶんすごい残業代になると思いますが、給与明細をもらえないので内容がわかりません。深夜残業や休日出勤で150%とか135%の割増も必要です。

ところが研修中は残業は600円だったといいます。これは送りだし機関Qの契約によるものです。この一年間は月100時間くらいの残業だったといいます。今は明細がないので、どのように計算されているかもわかりません。

会社に電話したところ、「きちんと払っている」という返事でしたが、給与明細のことを聞くと「計算書を見せているが、明細は渡していない」といいます。法律では社会保険料などを控除した場合にはそれぞれ計算書を交付しなければならないことになっています。

「保険料の控除に関する計算書を作成し、その控除額を被保険者に通知しなければならない」

健康保険法厚生年金保険法労働保険料徴収法は、各保険の保険料を給与から控除することができる旨定め、会社は給与から各種社会保険料を控除するわけですが、健康保険法・厚生年金保法・労働保険料徴収法(雇用保険)各法により、給与から保険料を控除したときは、計算書を発行する必要があるのです。

研修生は今週末には帰国で、それまで休みにされましたが、給与はでないといいます。「有給休暇を与えるように言ったところ、本人の請求があれば与える」という返事でした。

夕方FAXと新聞記事をおくっておきました。明日にはどんな返事になるでしょうか。

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神奈川の相談解決

0132 神奈川から連絡のあった岐阜の研修生の相談が「スピード解決した」とメールが入りました。

①強制貯金全額②実習生時代の基本給の差額、その残業代差額③研修生残業代差額。実習生の土日の出勤分をすべて整理できたそうです。

泣き寝入りせず、神奈川労連に相談できたことが、解決につながりました。

これまで20件以上の相談を受けてきましたが、ほとんどが知り合いルートできています。相談にきた研修生のところだけが問題があるとは思えません。もっと多くの研修生が権利も知らず泣き寝入りし、強制帰国させられているのではないでしょうか。

先日名古屋入管と労働局に行きましたが、外国人への情報提供はとても十分とはいえません。愛知県内だけでも10万人の外国人労働者が働いており、産業を支えているにも関わらず、行政は外国人労働者の増加に対応できていません。最低限の労働条件、人権すら守られない状況は「行政の不作為」です。

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監督機関の一本化を

研修生・実習生の問題に関わってきて一番やっかいなのは、組合の設立を認可するところが、組合の活動を監督していないことです。組合の活動範囲は県内、地方、全国に分かれており、それぞれ認可先が違います。組合はいったん設立されれば、活動は自由。入管も入国時にチェックは行いますが、それ以外は個別に問題が持ち込まれるまで、指導することはありません。Money

神奈川で保護した研修生は岐阜県のM社で働いていました。M社の正式な受入機関を調べると東京にあるT組合でした。しかしM社に組合を問い合わせるとG組合の名前がでてきました。M組合は元々Gの関係者が東京につくった組合で、Gが都合が悪いときにMの名前を使っているようです。

ブローカーを使って直接企業に研修生を派遣し、入管に書類を出すときだけは、受入組合を使う〝名義貸し〟。月5万円のアパートに4人も6人も入れて、一人4万円の家賃をとっていた会社。この家賃が実はブローカーへの手数料ではないかと思います。

企業がこれらブローカーを使ってでも研修生を入れるのは、本国での契約に残業代300円とか600円と書いてあり、これに不満を言えば強制帰国させてしまうことができるからです。逆に言えばこれら「中間利益」を生むうま味のある「制度」自体に致命的な問題点があります。

これら組合やブローカー、中には送り出し機関の不正行為、不法就労をなくすためには研修制度の廃止か徹底した監督行政を行うしかありません。

また違反した受入企業の多くは下請け単価の引き下げに苦しんでいます。ここだけを処分するだけでは、解決になりません。下請け2法を実質的に守らせるしくみも重要です。

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うるさいやつは解雇

0089 先日、愛労連に来た研修生が「解雇通告」を受けました。金曜日に残業代400円などの証拠をもって愛労連にきたのですが、その日が「就労拒否」になっていました。これを労基署が認めるようでは、平日しかやっていない労基署にもいけませんね。

「その他の従業員の服務規律を乱す行為」というのは告発を「扇動した」ということですね。労働組合の役員はだいたいこれにあたります。自分のやっている不正を反省するどころか、少し日本語の話せる研修生は「告発する危険」があるので、「帰国させてしまえ」と、こんな会社の姿勢が見えてきます。

先日組合の方が見えましたので、まず「解雇を撤回してから」ということで、話し合いをすることになりました。

そうかと、思えば今朝は早朝から「助けてください。私、明日ベトナムに帰されます」という相談・・・・・入管の迅速な対応で、話し合い解決したとのことでホッとしました。

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中国から、バングラディシュから

金曜日にはバングラディシュから研修生を受け入れている団体が来局しました。バングラディシュ人の失踪が多いので、企業が3年の契約を破棄して帰国させると言っているようです。団体からの相談がきても困るのですが・・・・。

団体の言い分はともかくとしても、研修生が全くの「出稼ぎ」できていること、最低賃金を守らなければならないということは見解が一致しました。彼らの言い分では「不法就労をつかう企業が多いから失踪者がでる。不法就労の取り締まりを強化すべきだ」といいます。

ベトナム、中国より経済的に厳しい国からの「出稼ぎ」研修生には、さらに多くの問題を感じました。12_2

今日は中国人の研修生についての相談。ここでも本国での契約書がでてきました。週6日、48時間労働になっています。残業代は300円、350円となっています。他にも罰金のことが書いてあります。

本国における契約についても、行政がきちんと調査し、監督するように制度を改善することが必要です。

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組合とばし?

「岐阜から逃げてきた」という研修生の続き0111

彼らは建築鋼材関係の子会社で重労働を強いられ、腰痛で病院にもかかっていました。そのうえ時給600円、残業750円という最低賃金以下の労働条件のひどさで逃げ出しました。失踪する前の貯金24月分もパスポートもおいて逃げました。

調査の結果、正式な受入機関がわかりましたので、さっそく神奈川労連から連絡し「直ちに対応する」という返事がありました。入管にもきちんと話をして、帰国準備のためのビザをもらっています。年金の一時金など、この間に解決させる必要があります。

この件では研修生たちの言っている受入組合はGなんとかいう話でした。実際の組合と違うので会社に問い合わせたところ、会社の方からもGネットという名前がでてきました。ここも解明が必要です。

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ありがとう*2

一昨日、岐阜の研修生から「会社お金払ってくれた。私、12日土曜日にベトナムに帰る。ありがとう」と電話がありました。2月に大雪の中を相談にきたHさん(女性)です。3月に電話した時にはカゼで声が出なくて話せませんでした。元気な声が聞けて、とてもうれしくなりました。

昨日は取材が2件。夜、「金曜日」のKさんと研修生の寮に行きました。Kさんは研修の実態と合わせてベトナムでどんなくらしをしていたのか、日本にきて困ったことなども聞いていました。私はあまりこういうことを聞いていなかったので、いろんなことを知ることができました。

日本語研修をしてからも2年も待機。日本で働きたい希望者はとても多いようです。高校をでてからは家の手伝いしかしていない、働く場所が少ないこと。100万円くらい稼いでも銀行から借りた利息や派遣局に払う金などで残るのは40万くらいになること。銀行の金利が高い(10%ほど)ので、日本で貯金するより、早くベトナムに送って返したいこと。一ヶ月の生活費は数万円で他はベトナムに送っていました。

Photo 取材が終わったら「ご飯食べていって」と夕食を誘われました。男の子3人ですが春巻きとビーフンのシチューがでてきました。3日前に連絡しておいたので、準備しておいてくれたようです。ニュクマムもつけて、とても美味しくいただきました。感激です!お礼の掛け物もくれました。ベトナムの両親からもお礼を言うように言われたそうです。「馬到成功」(たちまち成功する、うまくいく)

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今度は滋賀県

0132 先週末には滋賀県から相談。「ベトナム語が通じないので」ということで回ってきました。私もさっぱりですが、なんとか知り合いを通じて聞いてもらいました。

「技術者のビザで1年間働いてきたが、今度入管に更新に行ったら認められず、1ヶ月の帰国準備ビザしか出なかった。」

さらに聞くと、新しい雇用契約の基本給が14万円だったそうです。説明してくれた方に聞くと、大卒の技術者としてビザが認められるのには最低でも18万円以上で無ければならないそうです。

外国人研修生の問題を取り扱ってきましたが、最近は「外国人技術者」の派遣も増えているようです。検索サイトで「外国人技術者」を見ると、ずいぶんたくさんあります。そこには賃金について「日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上の報酬を受けること。」とありますが、ここがくせ者です。

また、ここにもどうも「研修生」と同じようなブローカーや、派遣業者の問題がありそうです。

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海外からも調査

先週は研修生問題での相談、来客、取材に明け暮れました。さらに横浜からも「岐阜の研修生が逃げてきた」という連絡も。Office07

2日午前は別のユニオンと調整中にK組合の役員がきて、この間の問題について話し合い。「すべて是正したい」ということでしたので、対応をお願いしました。その間には入管からも電話があり、事情を聞かれました。午後にはA組合の理事長が来局。愛労連の出した要請書に一部訂正を求められました。すでに前のページに修正を加えた件です。

組合の役員は二人とも研修事業についてはベテランで、相手国の事情にもたいへん精通されていました。研修生のさまざまなトラブルにも関わってこられたので、関わって一年たらずの愛労連とは知識も情報も全く違います。この制度の問題点や改善方向にもよく話されました。しかし、二人とも中間ブローカーの存在については多くを語りません。

3日にはアメリカの人権運動・労働問題の団体からインタビューがありました。主にはトヨタ関係のことを聞きたかったようですが、研修生の問題はトヨタに限らない事を説明しました。

来週もすでに2社入っていますが、これが不正の告発にとどまらず、制度の抜本的な見直し、そして行政組織が一本化して管理・監督することにつながるように希望しています。

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研修期間中の残業は400円で良いのか

0090 本日、岐阜労働基準監督署から電話が入りました。昨日、会社に事情を聞いたとのことです。監督署に対し会社は「強制帰国ではない。就労拒否が続いているためやめてもらうことにした」と言っているようです。監督署としては詳しい事情を聞くため、署に双方を呼んで話をきくそうです。

問題のベトナム税金4000円の天引きについては、「今後やめるように是正勧告を行う」としながらも「これまでの分は本国での契約もあるので、本人に返すかは別」と言っていました。しかし研修生から管理費を取ることは禁止されています。天引きは違法です。だいたいベトナムでは1年目の残業代は400円の契約になっており、この契約書そのものが違法です。

そこで研修中に60時間もの残業があったことについて聞くと「8時間を超えた分が労働かどうかはわからない」「研修と同じ内容であれば研修の延長かもしれない」という返事が返ってきました。しかも「研修か労働かグレーゾーンであり、監督署では判断できない」「研修期間中に労働したのなら不正なので研修生は帰国になる」とまで。

この監督署の対応が300円、400円の残業を放置してきたといえます。まず8時間をこえた作業が研修と同じ内容としても、研修そのものが実習と変わらなければ研修の延長=研修=実習=労働時間の延長となります。

「監督署では判断できない」というのも問題です。研修か労働かは「実態をみて判断する」というのが公式な対応でなければなりません。本省に問い合わせる性格の問題ではありません。当該監督署が判断する以外にありません。実際に毎月の作業時間が管理され、時給400円が支払われている事実をみて判断する必要があります。

愛労連の指摘に対して、「監督署として判断する」と約束しました。

さらに「研修中に残業したら違反だから帰国」というのも誤っています。これはサービス残業とおなじ理屈です。労働者が同意したのだからと言っても労働者も違反とはなりません。企業の知らないところで、不法就労したのであれば話が違いますが、受入企業での残業は企業側に不正の責任があります。監督署が「帰国」と言っていることが、企業の不正を告発できにくくしています。

また入管からも連絡があり、「会社は前日に解雇通告したようだ。調査をする必要があるのでそれまでは帰国させないように伝えた」とのことでした。同じブローカーで、19日に強制帰国があったことも伝え、「詳しい資料があれば助かる」ということですので協力したいと思います。

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