法務省審議官に要請
ベトナム人研修生問題について、法務省に直接要請しました。共産党の仁比議員にお願いしたところ、当局からは「法務大臣官房審議官」と「補佐官」が対応しました。審議官が直接対応したのはそれだけ重要な事案と受け止めているからだと思われます。
要請の内容は緊急対応や法制度の改正について1時間半に渡って現場でおきていることを説明しました。研修中の残業について「資格外活動」とするよう求めました。土日の相談窓口開設や名古屋入管の体制補充について即答はありませんでしたが、「普通は東京・大阪・名古屋の順だが外国人労働者の問題に関わっては東京・名古屋の順になっている」として名古屋入管の体制が足らないことについては理解を示されました。
研修中の残業については見解の一致はみませんでしたが、「入管と監督署の判断は必ずしも連動している訳ではない」ので労基署が実態をみて判断することには問題がないことがはっきりしました。Gネットの例をだしたところ「日曜日に研修生だけ出勤して作業をさせていたのなら、研修とはいえませんね」と言われました。
そのほか不正の実態について資料をたくさんもっていきました。とりわけ研修生を土日にただ働きさせている問題や、ブローカーの実態などについてもしっかり話をきいてもらいました。
さらにその後、6時からフランス人ジャーナリストの取材があり、トヨタの足元で働く外国人研修生の問題をお話しました。
| 固定リンク
「外国人研修生」カテゴリの記事
- トヨタ自動車座席シートの伊東産業で(2023.06.08)
- 出版報告会のお知らせ(2022.12.20)
- 責任ある外国人労働者受入れプラットフォーム(JP-MIRAI)で優秀賞(2022.12.11)
- 実習生による申告が「不正行為を是正」(2022.06.16)
- 意見書をだしましょう(2022.06.05)
コメント
びっくりです
投稿: | 2008年8月28日 (木) 14時19分
研・実習生を取り巻く環境を改善し、健全な制度運営
を築き上げることには賛成です。
企業等による不正によって、罪の無い彼らが不遇に陥
ることは断じて許し難いことです。
しかし、この制度を利用する企業の多くは、所謂、
‘中小零細企業’であり、日本人ですら集まらない会
社です。(水産・縫製など)
法令順守は理解しても、それに倣えば会社が潰れてし
まうようなところばかりではないでしょうか?
(大企業の不正は許せませんが・・・)
少子高齢化が進み、益々人手不足が懸念される今、制
度健全化の動きは、このような会社に‘潰れろ’と言
っているのと同じことです。
研修生制度の実態が、単なる「出稼ぎ労働」と揶揄さ
れているのであれば、外国人には最賃法の適用を受け
ない受け入れを可能にするような改案も必要ではない
かと思います。
但し、入国前に研修生に派遣先の情報開示・選択権を
持たせること。
(送り出しも淘汰されるでしょう)
投稿: bavel | 2008年8月28日 (木) 17時51分
コメントありがとうございます。
これまで1年間に50社の相談を受けました。率直に言ってすべて単純労働・低賃金労働のための受入でした。私はそこで会った中小企業の実態からみて、この制度を守っていくことが必要だと思います。しかし、実際にはこの制度には抜け穴だらけです。最低限のルールが守られなくてはこの制度は守れません。
一方、最低賃金すら払えない産業もあります。これは、この制度すら守らずにただ働きさせることで研修生の犠牲の上に成り立たせることは、無理があると思います。
漁民が一斉休漁をしたように業界全体で力を合わせて、少なくともこの制度までは守れるよう、発注元や政府に働きかけていくことが必要だと思います。
そういう中小企業のみなさんとはぜひ共同し、応援していきたいと思います。
投稿: 愛ローレン | 2008年8月28日 (木) 19時01分
1年間で9万人が研修生として来日してます。悪い部分ばかり追求する人にならないでくださいね。悪いところを見つけるほど簡単で単純なものはないですから。
投稿: | 2008年8月30日 (土) 09時59分
コメントありがとうございます。
愛ローレンは入管でも行政でもありませんので、困って相談にくる研修生を支援するのが役割です。
それぞれ事情はちがいますが、制度上の欠陥が一番の問題だと感じていますので、よほど悪質なもの以外には中小企業を告発することはしていません。
来年の制度改正で不正がおこらないようにアナを埋めたいと思います。
投稿: 愛ローレン | 2008年8月30日 (土) 12時47分