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2009年4月

中国語「ガイド」には「研修中の残業禁止」が削除

今は春闘期間ですし、今週末は名古屋市長選挙投票日でたいへんななか、昨日は会議中に中国人研修生がきてしまいました。同じく派遣切りで大忙しの労働相談員に受けてもらいました。

その中の1社で満了の帰国費用を「会社が払ってくれない」という相談がありました。JITCOの「ガイドブック」には「往復渡航費は、通常日本の受け入れ機関が負担します。」「研修から技能実習へ移行した場合には、技能実習終了時の帰国費用となります」と書いてあります。

会社は「実習生は日本人と同じ扱いでよいと言われた。日本人が帰省するときに旅費は払わない」と言うのでJITCOに確認したところ、「強制ではないので・・」と弱腰でした。従業員159人、年間売り上げ80億円の会社ですから、零細企業でもないのにせこい!

ところで、研修生が「研修中の残業禁止を最初知らなかった」というので、このガイドブックで説明しようとしたところ、日本語版にはある「時間外研修・休日研修や内職・アルバイトの禁止」(第9 研修生・技能実習生の権利や処遇 1ー(7))が中国語版からは抜け落ちていました。http://www.jitco.or.jp/download/download.html

ベトナム語版も同様です。これはいったい何故でしょう?

<追記>さっそくJITCOから連絡がありました。

「調査いたしました結果、ホームページに添付されている当該教材の外国語版につきまして、旧版のPDFデータが添付されたままになっていることが判明いたしました。

つきましては、新版の中国語版及びベトナム語版のPDFデータを本メールに添付して送付いたしますので、ご活用くださいますようお願い申し上げます。

なお、ホームページ上のデータにつきましては早急に変更するよう手配いたします。」

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研修生の心臓死は2倍

昨日、名古屋大学医学部の実習で10人ほどの医学生が外国人労働者の医療問題を聞きにきました。

愛労連からは①日系外国人の医療保険未加入問題、②研修生も含めた労災問題、③研修生の結核発症事例、④研修生の死亡者数を報告しました。また最近の派遣切りで外国人労働者の生活保護の申請が必要になっていることもお話しました。

JITCOの報告では08年度の「外国人研修生・技能実習生の死亡者数は33名」で、そのうち脳・心疾患は15名でした。「研修生・技能実習生は大部分20代・30代ですが、・・・ほぼ日本人の倍の発生率となっています」http://www.jitco.or.jp/cgi-bin/press/detail.cgi?n=216&ca=2

指導教官の市原先生もこの数字には驚いていました。

以前みた研修生のシフト表では一日12時間労働の完全2交代制のところがありました。また一年目に300円から600円の残業代で100時間を超す残業をしている研修生もありました。労働環境の問題もあるかもしれません。

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また強制帰国の情報

夕方、たどたどしい日本語で「帰国させられる。助けて」という電話が入りました。

夜になってボランティア通訳のP君から電話がありました。岐阜県の会社です。「妹が外泊し、強制帰国になったため失踪。その身代わりとして姉の方が明日強制的に帰国させられる」ということです。メールで氏名、外国人登録証とパスポートのNOを送ってもらいました。会社名もわかっています。直ちに入管に通報します。

入管は「事情はいろいろあっても、本人の意に反して強制的に帰国させることは認めない」と言っています。

少なくとも、外泊だけの理由で解雇・強制帰国はできないと思います。ましてや「身代わり」はないと思います。

<追記>

この件で、今日はあちこちから電話が入りました。空港で居合わせた他のベトナム人から「本人は帰りたくないと言っている」という電話や、他にもいろんな支援者からも再三かかってきました。

そのうちある労働組合の方から「彼女の話はすでにうちの組合員で決着済みだ」という電話も。労組の方の話では「私は帰国したくありません。愛労連に電話してください」という紙を社長が受け取ったとのことでした。これは入管に渡すはずのものです。会社から労組に連絡があったようです。

どうしてこの紙を会社に渡したのか、本人が入管のチェックアウトではっきりと「帰国したくない」と伝えたのか確認できませんでした。これがないと入管も手出しができません。

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トヨタの足元から〝旅立ち〟

Nec_0040_2 2年前の5月、はじめて関わったベトナム人研修生たちの実習期間がまもなく終わります。ビザはもう一ヶ月ありますが、会社も仕事が少ないので早く帰ることになり、朝日のOさんと3人で送別の夕食会です。

彼はトヨタ紡織系下請けから別のF社に移動しました。当時の「指針」では企業が不正を行った場合研修生は「帰国指導」で強制帰国させることになっていました。K君たちがあきらめずに訴えたことで、当時の厚労大臣が「責任のない研修生が研修・実習を続けられるようにする」と答弁し、その年の12月に「指針」も改訂されました。

K君はF社で試作品をつくる仕事を任されました。図面をみてつくる仕事で、「精密さが要求される」と言っていました。日本語もしっかりマスターし、私が契約書をもってきてほしいとメールすると

「申し訳ございませんが。いろいろ助けてくれて心から感謝します。今回の細かい事を頼まれて、やれなくて自分が最弱だと思います。言い訳したくないですけれども、実は契約書のコーピーは皆に残されません。そして給料明細書もちゃんと探したんですが、全く無いです。次の明細書はちょうど帰国の日4 21日にかいしゃの部長からもらいますので、その日送ってきます。」

こんな感じで返事が返ってきました。彼の出身はハノイからさらに離れた田舎で、「ラオスから港に行く道路が作られている」そうです。ためた金で「事業をやりたい」と言っています。

K君に「日本にきて良かったか」聞いたところ「いやなこともあったけど、いい事もあった」といいます。3年間満了まできましたが、手放しで満足とはいかず、いろんな思いがあるようです。

研修生にはいろんな事情があり、それも含めてきちんと研修・実習制度が守られれば、この制度には意味があると思います。それだけに企業と研修生を食い物にするするビジネス組織は許せません。

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第一東京弁護士会が意見書

愛知県弁護士会に続き第一東京弁護士会も外国人研修生問題についての意見書を出しました。http://www.ichiben.or.jp/01_shoukai/frame_set.html#6

技能実習制度を廃止して、人権を保障した労働者の受入について国民的な議論を提起しています。

 抜本的制度改善として、以下の諸施策を行うこと。

(1)「研修」の在留資格は、出身国への技術移転という本来の目的に沿った運用が可能な制度となるよう、原則として企業単独受入型に限定し、また、研修のうち実務研修については労働関係法令を適用し、第三者的な監督機関を設立するなどして研修生の保護を行うことができるよう法令を改正すること。

(2)技能実習制度を廃止すること。

(3)研修・技能実習制度が、いわゆる単純労働者の受け皿となってきた実態に鑑み、単純労働者の受入れについては、その受入れを前提とした在留資格を創設して外国人を受け入れることの是非、受け入れるとしたときはその範囲をどのようにするかなどについて全国民的な議論を行って法改正の要否を検討すること。その結果、受け入れを行うとすれば、単純労働者の確保という視点のみではなく、入国した外国人の労働基本権、教育を受ける権利などの人権を保障し、多民族多文化の共生する社会を実現するという観点から制度設計を行うこと。

 上記の抜本的制度改善が行われるまでの間、以下の改善策を直ちに実施すること。

(1)研修生の実務研修に対して労働関係法令を適用すること。

(2)労働基準監督署の監督機能を強化し、罰則を強化すること。

(3) 団体監理型受入れ機関(協同組合等)を厳格に審査すること。

(4)申告窓口を充実し、その存在を周知徹底するとともに、研修生・技能実習生に対する法的援助を実施すること。

(5)研修生・技能実習生に対する不正行為などが明らかになった場合などに、同業種他企業への移籍による研修・技能実習の継続を可能とすること。

(6)雇用契約書・研修生処遇通知書を母国語及び日本語によって交付することを徹底すること。

(7)保証金などの徴収の禁止を含めて送り出し機関の適正化を行うこと。

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会社は都合のよいことだけ

今日もホーチミンのBから「Qが保証金を返さない」と電話がありました。

知り合いから直接Qに電話してもらいましたが「愛労連は悪い組織とは言っていない。日本で他の会社の寮にいったことなどで会社からの報告書にサインするよういっただけ」ということです。Qは「サインすれば保証金を返す」と言っているのに、Bが拒否しているところをみると何か問題があるのかと思います。

Bは派遣会社Kに2年いましたが、他の会社に行ったり、寮に残されていた自転車に乗っていたところを警察につかまったさいに防犯登録がとれていたことなどで「違反」とされ帰国させられました。しかし実際のところはトヨタショックで仕事が減っているところ、返す口実ができました。Bが不正の資料を愛労連に持ち込んだため、Kは「悪い組織」と言っているのだと思います。

Kは都合の悪い不正のことは言わずにBの違反だけを書いて送ったため、Bはサインを拒否しているのではないかと思います。

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外国人研修生不正が452件

外国人研修生への不正行為、過去最多 悪質な労働続く

Asahi com 2009年4月10日19時29分

http://www.asahi.com/national/update/0410/TKY200904100256.html

 低賃金労働の温床だとの批判が強い外国人研修生・技能実習生制度で、08年中に「不正行為」を認定された受け入れ機関が452にのぼり、過去最多となったことが法務省入国管理局のまとめで分かった。土日や夜間に作業させたり、最低賃金以下で働かせたりしている悪質な実態が続いている。過去最多だった前年の449機関をさらに上回った。

 事業協同組合などを通じて研修生らを受け入れる中小企業が416機関と9割以上を占めた。その内訳の上位を業種別にみると、繊維・被服関係が148、機械・金属関係が81、食品製造関係が62などとなった。クリーニング業者が10カ月にわたり、研修生に月80~160時間の残業や休日出勤をさせていたり、縫製業者が実習生に時間外労働をさせながら、時間外の賃金を時給200円しか払っていなかったりしたケースがあった。

 受け入れ機関は全体で4万近くにのぼるが、不正行為を認定されると3年間、研修生らの受け入れが禁じられる。法務省は、研修生らを保護するため、今国会に提出している出入国管理法改正案に伴い、不正があれば受け入れ停止期間を5年に延長する方向で検討している。

機械・金属が81ということは私が告発したA組合関係で38社あるので半分・・ちょっと少なすぎるか。それもそうだが、全国にその十倍以上が告発されている。私のところにくるのは氷山の一角だということだ。

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ついにテロ組織に

HCMに帰った研修生からの電話<続き>

送り出し機関Qは保証金を返す条件として、日本でのことをすべて書いてサインするよう求められた。そのなかに愛労連に相談したことも書かれているが、愛労連は「反政府のテロ組織」とされている。これにサインしないと言ったので保証金を返してもらえない。

たしかに日本の政府に対して「意見書」をだしてはいるが「テロ組織」とは!そう言えば「以前悪の組織」と言われたこともあるが、あの後大使館員があいさつに来られて「これからは何でも相談してください」と言われたのだが。

さて、どうするか。T会長に電話したが留守電ででない。それとも大使館に連絡するか。法務省につきだして一気に押し込むか。

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LASCOが貯金没収

先月、失踪研修生Dを保護し帰国させた事件の続きです。

この件では組合に協力いただき、ベトナムの銀行への振り込み履歴を送ってもらいました。入管にも連絡し帰国させましたが、帰国した研修生からは「LASCOが保証金だけでなく貯金も渡さないと言っている」と電話が入りました。

LascoLASCOにメールで右の振り込み記録も送ってありますが返事がありません。Yで研修期間中に24万円を送金しています。

組合を通じてLASCOに問い合わせてもらったところ「失踪した場合は保証金だけでなく、貯金も返さない。これは契約になっており、ベトナムの法律にも違反していない」と言っているとのことでした。

保証金は6000$で、手数料などは2700$でした。

失踪の理由があるにせよ、保証金は返ってこないのは本人も承知していました。しかし研修手当からの貯金については、どうなんでしょうか。保証金以外にも罰金があるのでしょうか。

Gネットには以前「派遣局は研修生・実習生が逃亡をした場合、事の事情を問わず逃亡者1名につき罰金60万円を日本側に支払うこと」という契約書がありました。(「トヨタの足元で」p80」

Dは契約書をもっていませんでしたので確認はできませんでしたがLASCOから受け入れている他の組合ではどうなっているでしょうか。

今回の入管法改正では本国での契約書もチェックの対象になっています。この事例も証拠として法務省とJITCOに届けて対応を要請したいと思います。

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送り出し機関

先週は帰国した2人の研修生から電話がありました。一人は保証金、一人は送金した貯金を返してくれないというもの。派遣局はQとLです。

Qの研修生はは愛知の派遣会社Kで働いていました。他の会社の寮にとまったり、アパートにおきざりになっている自転車にのって警察につかまったなどで途中帰国させられました。本当のところはTの減産で仕事がないので返したかったようです。一人だけですから1年目の残業代で不満を言ったの理由のようです。一応、組合との関係では会社都合の帰国で書類を書いてもらいましたがQは派遣会社Kからの文書がないことを理由に保証金を返さないと言っているようです。Kの1年目の残業証拠はもっていますので、これでなんとかしたいと思います。

L派遣局の研修生が派遣局を通じて銀行に送った貯金を返してくれないというもの。保証金はともかく貯金は研修生のものです。彼は1年少しで失踪し、先日愛労連に相談にきたDです。H組合に問い合わせ銀行の受け取り書類をコピーして持たせ、帰国させました。しかしLは失踪を理由に貯金もとりあげてしまうようです。以前、失踪したら貯金は没収という契約がありましたので、これも同じかもしれません。

今度の制度改正では送り出し機関と本人との契約内容もチェックすることになっています。しかし帰国後のことまではチェックできません。送り出し国でも違法な点がないかチェックするように外務省から確認をしてほしいと思います。

保証金をネタに不正を強制する送り出し機関があります。大阪の堺でも交渉が行われています。情報をあつめ、入管に通報する仕組みが必要です。

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