福島の研修生が残業代の支払いを求めている事件です。
「地球市民の働き方ネットワークNEWS2」から
福島県の中島村で、外国人技能実習生の賃金や待遇に関する問題が生じ、重大な局面を迎えています。会社側は残業代・差額賃金などをいったん支払うとした労使合意を翌々日には完全に破棄し、倒産。実習生らに一切の保障を行わないことを表明しました。
このベトナム人8名はすべて20歳から30歳代の女性です。本人たちは時給300円から500円ほどで、日曜も休みなく朝8時から夜10時まで三年間働いて、それでも手取りは月5万円ほど。休日は年に数日しかなかったといいます。
実習生らは「福島県労連」に加盟し、交渉。6月30日に会社側はいったん、「最低賃金との差額給与と未払いの残業代は支払う。交渉は続ける」と述べ「確認書」を交わしたにもかかわらず、翌7月2日には会社を倒産させました。
そもそも会社側は、当初、団体交渉に一切応じず、引き延ばしを図っただけでなく、団体交渉の中ですら、「安くで働かせるために実習生を使った」、「ベトナム人実習生が残業をやりたいと言うから、やらせてやった。時給500円は本人たちも合意している。その約束を実習生らが破った。だから資金繰りがつかなくなり、倒産した」などと、あたかも自分らが被害者であり、実習生らに非があるとする発言を繰り返しました。
しかし、最低賃金の半分の違法な時給で働かせていなければ、長時間の過酷な残業など必要ありませんでした。
周到に準備された計画的な「倒産」の可能性も指摘されています。
また、研修生寮とは名ばかりの一部廃屋に近い「寮」は、一棟に20名近くを詰め込み、木組みの粗野な半畳ほどの空間で寝泊まり。ニワトリ小屋のようで、シャワー室も不衛生、ネズミのフンも散乱。ここで女性らは、三年間を過ごし、会社はさらに「寮費」と称し、月28,000円も徴収していました。郡山や白河はもちろん一度も行ったことがなく、実習生らは近くのスーパーの向こうに何があるのか知らなかったといいます。
1.今後、未払い給与立て替え払いなどの申請予定ですが、一ヶ月近く無収入で生活せざるをえません。会社側は、水光熱費の支払いすら拒んでいます。食料もありません。帰国の航空券代も払わないと言っています。
「ベトナム人実習生をささえるカンパ」に協力いただけるよう心よりお願い申し上げます。
使途予定: 生活物資差し入れ資金、水光熱費援助、帰国費用一部援助
2.現地へ行って、差し入れや生活支援をおこなっていただける方、実習生らの移動などに車を出していただける方を募集します。ビザ更新などで郡山に移動が必要です。また、支援方法に関するアイデアを募集します。
<連絡先 地球市民の働き方ネットワーク臨時事務局>
○ネットワーク事務局 坂本恵
電話 024-548-8301 メールは、murakami@ads.fukushima-u.ac.jp