ホーチミン市労働局、FOLホーチミン市連合と懇談
フィリピン、ベトナムを訪問して昨日帰国しました。ベトナム滞在中に2件の相談が入り、やっと先ほど手続きを終了しました。労基署への申告書にサインし、会社への解雇撤回要請をFAXしたところです。
さて、今回の訪問では労働・傷病兵・社会保障省ホーチミン事務所(HCM労働局)と労働総同盟ホーチミン市連合(FOL)を訪問しました。日にちがあまりないなかでの要請にも関わらず、労働局は副局長、労働組合は第一副主席が対応してくれました。労働局との懇談にはスレコの副社長も同席しました。
労働局からは日本、台湾、韓国への出国が多く、法的整備をすすめ出国条件を厳しくしていること、経済危機の中で帰国者に対する経済的な支援をしていることが説明されました。愛労連の研修生支援についても感謝の言葉がありました。
愛労連からは研修生からの相談事例を紹介し日本の法律が守られていない状況、研修生の死亡事故が増えている資料などを説明しました。当局には送り出し機関が研修生と日本の法律に反する契約をしないよう監督を要請しました。
今回の入管法改正についてはJITCOから送り出し機関への説明が行われており、スレコは概要を知っているようでした。「労働法の適用、保証金や(強制)貯金がなくなることは良いことだが担保を取らないで失踪した場合に、受入機関(組合)が送り出し機関に金を請求するのを禁止して欲しい」と言われました。スレコなど送り出し機関からはJITCOを通して要望を伝えているそうです。
ホーチミン市の労働組合(HCM-FOL)はベトナム労働総同盟(VGCL)のなかで最大の労働組合で、組合員は80万人です。労働組合からは日本でのベトナム人研修生の状態、愛労連など労働組合からの支援について質問を受けました。とくに研修生の多くが法律をしらない一般労働者であり、また51%を占める女性労働者は女性を保護する法律について十分知らないのでトラブルに巻き込まれることが多いと言われました。
どちらからも全労連の外国人支援について感謝されると同時に、協力して研修生達の権利を守っていくことが約束されました。送り出す国と受け入れる国の当局、労働組合が話し合いの場を持てたことは、今後の問題解決にたいへん重要だったと思います。
労働組合との懇談の模様はFOLの全国機関誌「労働新聞」に掲載されたそうです。
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