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2009年11月

あっせん機関とは受入団体のこと?!

岐阜労働局が2008年度に外国人の技能実習生が働く県内の1910事業場のうち106事業場を調べたところ、7割の74事業場で労働基準法違反や最低賃金法違反を確認し、是正を勧告した。(中日新聞岐阜11/27 以下続く)岐阜では昔から繊維関係の研修生が多く、実習生の告発が主とはいえ7割とは驚きの数字です。0141

また、先回相談のあった労災問題について、組合から「これまで企業に言ってあったが、今回の連絡で労災手続きをすることになった」と連絡がありました。スピード解決です。

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さて年内にも決定すると思われる「省令改正」ですが、よくわからなかった「あっせん機関」には第一次受入機関がすべて該当するようです。これまでは研修の資格で入国していましたが、今度は最初から「実習生」(労働者)として入国しますので、企業に実習先を紹介することが「あっせん」にあたるということです。

そのため全ての受入機関は「あっせんする場合は職業安定法等に規定する職業紹介事業の許可等が必要となります」(指針案)。職業紹介事業の許可を得るためには資金や施設の基準を満たすほか、派遣業務ごとに専門の担当者が必要になります。講習や定款変更手続きも必要ですので時期的な問題も発生するようです。

電話帳だけでつくるような異業種組合の許可は事実上できなくなるのではないかと思いますが、それ以外の組合でも手続きはたいへんになるのではないでしょうか?

いっぽう、派遣会社が「偽装請負」で研修生の派遣を行っているところは、職業紹介の許可もとっていますし、いろんな請負職種を用意してありますから、偽装を続ければこの指針はクリアできることになるのかと思います。

営利を目的とする派遣会社をどう排除するかが重要だと思います。来月の本省交渉ではここをツメたいと思います。

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賃金不払いはすぐ労基署に「申告」を

研修生受入れ企業(個人事業者)が自己破産手続きを弁護士に依頼した。借金でどうしようもなくなった結果だが。研修生の手当が未払いである。」というコメントがつきました。

コメントによれば組合が立て替え、その分が踏み倒しにあっているようです。

愛ローレンは労働組合ですので、こういう場合はすぐに労基署に労基法24条違反(賃金全額払い)で「申告」します。

これをやっておけば、会社が倒産した場合にでも国による立て替え払い制度がスムーズに利用できます。帰国旅費についても立て替え払いが受けられます。労働債権を請求する場合にもこの申告書が活用できます。

立て替え払いは60%ですが、残業代も算定されます。不払い期間の寮費や健康保険料(本人負担分)などは払わなければいいのです。

申告書は自筆サインがあれば労基署は受理します。私は別紙の申告書に書いて郵送することを進めています。

http://rodo110.cocolog-nifty.com/airoren/

実習生であればこの方法がつかえます。組合のみなさんは不足分だけを立て替えてあげれば研修生は満額もらうことができます。

ぜひ活用ください。

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派遣会社/労災隠し

昨日の日曜日はDの研修生が報告にきました。来年まで働けるようになってとても喜んでいました。

午後からは中国人の相談。日本にきて2年半です。コンクリートの製造工場で働いていて、右耳が聞こえなくなりました。病院にいったところ高度難聴の診断。コンクリートの型枠をはずす際の大きな音で、研修にきて3ヶ月くらいから聞こえにくくなったそうです。 

医療費は2回とも健保で本人が支払い、会社がその分を帰してくれました。彼が病院に行ってから耳栓が配られるようになりました。他の日本人はどうしているか聞いたところ、「この作業は研修生だけ」だそうです。医療費を払っていることから会社は仕事が原因だということはわかっているようですが、労災にしたくないようです。しかし労災にしないと障害補償がおりません。

組合はしっかりしたところですので、「組合から企業に労災手続きをするよう話してもらう」と伝えました。研修生が最後に「組合に言ったら強制帰国させられることはないか」と聞いてきました。これが心配で遠くからきたようでした。

さて先週はとんでもないものがきました。三菱電機派遣切り裁判を争っている北部青年ユニオンにきた中国人実習生(元)がもってきたのは大手派遣会社の給与明細。実際に働いていたのはトヨタ系の部品メーカー。青年ユニオンはここの派遣切りと交渉を行ってきましたが、この中に中国人研修生・実習生もまじっていました。

住んでいたのも工場近くにある派遣寮で、他の派遣社員と同様でした。たぶん偽装請負ではないかと思います。岡崎のS工業も同様でした。省令改正に意見をだしているところですが、このような「あっせん機関」をどう排除するのかが問題です。

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外国人看護師研修生問題「見直し」

先日、出井さんの本を紹介したばjかりだが、今朝の朝日に外務省が改善に動くという記事があった。http://www.asahi.com/politics/update/1121/NGY200911210022.html

岡田克也外相は21日、インドネシアなどからの看護師、介護福祉士の研修生が日本語の壁などで国家試験に苦戦し、期待される合格者数が確保できない問題について「本国では優秀なのに日本で3年間研修しても受からず、帰国するようなことがあってはならない」と述べ、外務省内で試験などの見直しに向け議論を始めていることを初めて明らかにした。

 この日、三重県四日市市で開いたオープンセミナーでの講演で話した。岡田外相は経済連携協定(EPA)に基づき来日した研修生について「漢字が難しく、ほとんどの人が受からないだろう」との認識を示し、「ほとんど落ちるという試験とはいかがなものか。彼らに課すような試験ではないのではないか」と疑問を示した。

 講演後記者団に対し、研修生の意見も聴き、見直しに向けて外務省で議論をまとめたうえ、今後、厚生労働省など各省庁と協議する考えを示した。(asahi.com11/21)

岡田外相は以前にも同趣旨の発言があったが、極めて現実的になった。外国人研修制度の法務省令改正についても外務省を含む5省で検討されている。ここでも外務省の役割をしっかり発揮してもらいたい。

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外国人看護師・介護士

EPAで来日した「インドネシアでの話と違う」看護師研修生が途中帰国しました。http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091118-00000759-yom-soci

Tyojyu_2  EPAによる外国人看護師・介護士の受入については現地と日本の実態を体当たりの取材でルポした本が最近出版されています。この本をよむとこの事件がおきて当然と思えてきます。

長寿大国の虚構―外国人介護士の現場を追う―

出井康博著/新潮社 四六版236p 1500円+税

インドネシアでは長官の取材も行い、また来日した介護士のその後の実態まで追いかけています。著者の熱意とそれに対する対象者からの信頼が感じられます。
10月にマニラの医療、介護関係者の視察に行ったとき際にも感じましたが、送り出し国の医療状況や貧困問題抜きにはこの問題は語れません。その点でもこの著書は重要です。

外国人看護師・介護士受入の裏側には日本の看護・介護の実態があります。外国人受入の是非について異論のある人も含めて医療や介護に関係する人にはぜひ読んでほしいと思いました。
外国人研修生受入団体の中には看護師・介護士受入を検討されているところもあると思います。この皆さんにも役に立つと思います。

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送り出し機関を訪問

今回のツアーではベトナム政府機関、労働総同盟の他に送り出し機関と日本語学校にも行ってきました。受け入れ機関のみなさんは何度も行かれているでしょうが、日本の労働組合ではあまりないことだと思います。

ホーチミンにあるA送り出し機関はB社の海外派遣部門が別会社になったもので、若い社長でした。まだ10年以内の会社で日本の製造業派遣が解禁になるのと合わせて送り出しを増やしてきたところです。途中帰国の場合の費用返還規定もあり、帰国後に研修生とのトラブルはこれまでなかったところです。でも「日本の受け入れ機関からはとても弱い立場にある」「保証金・担保をなくすからには失踪時に受け入れ機関から請求される罰金も禁止してほしい」と言っていました。

研修生の多くはホーチミン市内から離れた地域、農村から職を求めてくる青年が多いそうです。ホテルに会いにきた元研修生もクチからバイクで2時間かけてきました。メコン川の向こうベンチャイの研修生はホーチミンから100キロ以上離れていました。日本に来る前には2ヶ月から半年、中には1年近くも日本語学校に通います。こういう離れた地域の人たちはその間、家をでてホーチミンで暮らすそうです。それだけ費用もかけて日本に研修にきています。

C日本語学校はAの近くにありました。一クラスが30人くらいで何段階かに分かれていました。みんな日本にくることを待ち望んでいました。この日本語学校は研修生のほか、日本の大学や専門学校と協定して留学も行っていました。当然ながら日本での授業料は日本人と同じですので、ベトナムではたいへんな金額になります。

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海外移住労働と貧困問題

フィリピン・ベトナム帰国後すぐに解雇問題と政府交渉があったため、海外視察のことはあまり書けませんでした。報告書は別に作成中ですが、ここにも少しずつ書こうと思います。

(1)海外移住労働について

マニラでは移住労働者の国際支援組織(ミグランテ インターナショナル)本部と国立トンド総合病院、介護士養成所、海外雇用庁を訪問した。

フィリピンは海外労働がGDPの1割を占めるほどの国策になっている。日本の農林業・鉱業に匹敵する。日本にはあまり多くないが産油国などの中東には非常に多くの国民が働きに行っている。また看護と介護では同じく英語圏であるカナダ、アメリカ、オーストラリアに多くの医師・看護師がいくため、国内の病院では極めて医師が少ない。

政府が海外労働を国策としているのは、WTO、EPA、FTA協定など経済のグローバル化の中で外貨獲得の有力手段として他にないという理由がある。国際的「格差と貧困」がその「圧力」になっている。さらに国内の利益図式がある。フィリピンでは「海外労働依存は国内産業をダメにする」「日本はフィリピンの資源と産業廃棄物処分が目的」と厳しい批判があった。フィリピンは日本と同じく社会保障費の削減が行われたため、医師や看護師が次々やめている。

海外労働にいくのは決まって貧しい層である。農村から都市に出てきても十分な仕事に就くことはできない。マニラには20万人のスラムがあった。ベトナムにはスラムはないが、都市と農村の格差はひろがっている。東南アジアの各国も多かれ少なかれ同じ状況で、「格差と貧困」が送り出し圧力になっている。

研修にしろ実習にしろ、このような送り出し国の事情を了解したうえでなければ制度がめざす諸外国との「共生」はできない。

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相談体制の整備は急務

またしても中国人研修生の悲惨な事件が発生しました。事件の内容は報道を見るしかないのですが、とても意欲的な研修生だったようですので残念でなりません。http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/133650

悲惨な事件が報道されると「奴隷労働」「研修制度廃止」議論が再燃すると思われます。それぞれ思いがある議論だと思いますが、私は相談体制の整備を求めたいと思います。

報道では団体にも相談したようですが、その直後に事件が発生しています。先日の政府交渉でもJITCOに3000件の相談があるようですが、研修生のなかには「JITCOは何もやってくれない」という声もあります。

今回の事件では、とにかく研修生の立場にたって親身に話を聞いてくれるところがあれば、もう少し違った方向に行ったのではないかと思えてしかたがありません。

今回の省令改正案では団体による相談体制の整備が掲げられていますが、JITCOのように団体からお金をもらわない公的な相談窓口やNPOなどで「研修生の立場にたった相談先」というのも必要ではないでしょうか。

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パブコメを提出

0911042 4日対政府交渉を行いました。この交渉は日本共産党の仁比議員が呼びかけたもので全労連と移住者ユニオン、福島大学の坂本先生の他、研修生の支援を行っている長崎、熊本、徳島、茨城各県労連からも参加がありました。

政府側からは法務省の入国管理調整官のほか、厚労・外務・農水・経産の各省、JITCOの専務など10名ほどが出席されました。

各県労連からはほんとうにひどい実態が次々と訴えられました。とりわけ縫製・農業への研修生派遣は産業政策とも関わる問題で各省の政策が問われました。農水の担当からは「雇用型農業を行っている北海道、茨城、愛知への派遣が多く「きちんとやっていればできる制度」だと言われました。

経産省は事業協同組合に問題が多いことを承知しているが、省に調査の権限がないことが述べられました。

私からは「あっせん機関」の問題と団体が監理を派遣会社などに委託している問題を指摘し、あっせん機関の要件を省令で定めるよう求めました。法務省からは「派遣会社は営利を目的としておりあっせん機関にはならない」と答弁がありました。この件については国際労研などの証拠を提出し、調査の上、後日報告を聞くことにしました。またベトナム訪問でも話題になった失踪時の罰金を禁止することについても意見を述べました。

これらの交渉もふまえて、本日省令案についてのパブリックコメントを提出しました。

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派遣会社の参入を認めるのか???

みなさんからたくさんのコメントをいただきましたが、おかげさまでD社の実習生について話し合いがまとまりました。

組合から「二人とも引き続き働けることになりました。今工場を出たところです。二人とも、とても喜んでおり、私もうれしいです」と報告がありました。だいぶこじれていたようですが、以前から組合が会社に話をしていてくれていたそうで、これが円満解決に結びついたようです。組合の努力に感謝です。

さて、入管法改正の法務省令改正論議がつまってきました。4日は関係5省(法務・厚労・外務・経産・農水)とJITCOを呼んであるそうです。質問事項をあらかじめ出すよう求められましたのでこんな点を質問しました。

(1)この3年間に摘発した団体の不正は何件で、どのようなものか

(2)改正入管法の「団体の責任と監理」に関わって

①団体の不正を監督するのはどの部署になるのか

入管の体制はどのように確保するのか

②県域を越えて全国に派遣する団体の活動をどのように監督するのか

  ③利害関係のある団体には不正の告発はできないのではないか。

(3)団体の許認可について

①以下のような団体があるが適切と言えるか

○監理の大半を派遣会社など外部に委託している団体は適正と言えるのか

○営利を目的とする派遣会社などが複数の組合を設立し、名義は団体だが監理はすべて派遣会社が行っている例。

○研修生を受け入れることのできる法人の売買が行われている例

○事業の大部分を外国人研修生受け入れ事業が占めている「専ら組合」の例。

②外国人研修生受け入れ事業を許可した行政組織は団体の事業についてどのようなチェックを行っているのか。

(4)その他

   法務省令で言う「あっせん機関」とは監理を委託された派遣会社等も含むのか

   失踪者がでた場合、受け入れ機関が送り出し機関に罰金を払う契約は不正にならないか

派遣会社の参入を容認?

団体については省令案で「要件」が定められているのに「技能実習の実施についてあっせんを行う機関」については「営利を目的とするものではない」としか省令案での定めがありません。にも関わらず指針案には「あっせん機関の適格性」として「職業安定法等に定める職業紹介事業の許可等が必要」と書いてあります。派遣会社があっせん機関として入ることを勧めているのでしょうか?

改正案についてはhttp://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=Pcm1050&BID=300130033&cmbKENSU=10&rdoSEARCH1=0&txtKeyword=&rdoSEARCH2=0&rdoSEARCH3=0&rdoSEARCH4=0&cmbYERST=2009&txtMonST=10&txtDayST=1&cmbYERED=2009&txtMonED=10&txtDayED=10&chkFUSHO=0000000020&hdnParentsCLS=Pcm1050&hdnBsSort=0&hdnKsSort=&hdnDispST=1&OBJCD=&GROUP=

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