改正法務省令発表
来年1月1日から施行される改正法務省令が25日に発表されたと連絡がありました。法務省のHPに掲載されるのを待ちましたが、今日はまだでませんでした。
#28日HPに掲載されました。今後全文を確認します。
省令の改正・制定等の概要について<入国管理局ホームページ>
http://www.moj.go.jp/NYUKAN/nyukan92.html
しかし先月6日に締め切られたパブリックコメントついて「御意見の趣旨及び御意見に対する考え方」が法務省のHPに掲載されており、何カ所か修正が書いてありますので、およその変更部分は想定されます。
私も4つほど意見を出しましたが、そのうちあっせん機関については
「『あっせん機関』とは技能実習の実施についてあっせんを行う監理団体以外の機関をいいます。実習実施機関の倒産等により技能実習が継続できなくなった場合に新たな実習実施機関のあっせんを行う機関などが想定されます。
また,あっせん機関は営利を目的としてはならないことが上陸基準省令等に規定されていますが,御意見の趣旨を踏まえ,営利を目的とするあっせん機関において,技能実習に関してあっせんを行っていた場合や監理団体若しくは営利を目的としないあっせん機関において,技能実習に関して収益を得てあっせんを行っていた場合には不正行為認定の対象とするように意見公募時の上陸基準省令案を修正しました。」とされています
また「団体が外部組織を作って監理の大半を委託したり,派遣会社が複数の団体を設立して実際の監理を派遣会社が行っている事例があるため,省令で監理の委託や派遣社員による監理を禁止し,監理は団体の職員に限定する必要があるのではないか。」については
「団体が名目のみ監理団体となり,実際の監理は他の機関が行うような場合,当該技能実習は監理団体の責任及び監理の下で行われているとは認められず,不適正な受入れとなります。
なお,今般の制度改正により団体の体制の強化が図られ,適正化が進むものと考えます。」とされています。
10月にベトナムにいった際にベトナム側から要望のあった「監理団体が,技能実習生が逃亡した場合に送出し機関から賠償金(違約金)を徴収する取扱いがあること」を禁止するよう求めた件についても
「技能実習制度の趣旨にかんがみ,そのような契約は不適切なものと考えます。御意見の趣旨を踏まえ,送出し機関や監理団体等の機関間で労働契約の不履行に係る違約金を定める契約その他の不当に金銭その他の財産の移転を予定する契約を締結することを禁止する旨の規定を上陸基準省令に設けるとともに,不適正な契約を締結した監理団体等を不正行為認定等の対象としました。」と取り入れられました。
「団体の設立や定款変更については届出制から許可制に」「広域の団体では団体の所在地と実習先が遠く離れており,どちらの地域の入管局も実態を把握することは困難であるため,入管だけで全国展開する団体の活動を監督することは現実的ではないのではない」については「今後の検討」「地方入国管理局の体制の整備に引き続き努めてまいります」にとどまった内容でした。
意見募集の結果については下記に掲載されています
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?ANKEN_TYPE=3&CLASSNAME=Pcm1090&KID=300130033&OBJCD=&GROUP=
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コメント
先ほど、改正省令を全文読みました。パブコメで要望した内容がほとんど採用されていました。とりわけ監理団体でない「あっせん機関」については厳しく規制されるようになっており、重要だと思います。
また団体についてはすべて労働局に職業紹介事業の許可をとることで、事実上の許可制になります。また全国派遣の団体についても「距離を勘案し・・・常勤職員の数の確保」などが盛り込まれました。
○○労研など具体的な事例を示したことがよかったと思います。
投稿: 愛ローレン | 2009年12月28日 (月) 22時27分