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2010年9月

団体は処分されないのか

Yomi100927 昨日(9/27)の読売の記事で、名古屋入管の是正指導ということで私のところにも問い合わせが来ていますが、これは愛労連の関与したものではありません。

大阪の事件については、以前も話題になっていました。http://international.shiga-saku.net/e184735.html

岐阜の事件でも労基署が指導をしています。

読売が取り上げたのはこの二つの事件の受入団体が厚労省所管の財団法人だという問題です。元外相が顧問で全国に2169人も派遣する大手の団体であるばかりか、国から約700万円の補助金も受けています。

にも関わらず不正行為認定はされていないようで私のところには「どうして企業ばかりが処分されるんだ」という電話もありました。しかし、熊本判決では団体の監理責任を認めていますし、改正入管法ではそうなっています。もう、数件不正がでてくれば、この法人も危ないのではなかと思います。

団体は所管する省庁に事業報告を提出しています。しかし以前告発した国際労研事件では厚労省は不正処分に全く気がついていませんでした。団体を所管する省庁が全く監査機能を果たしていないことが重大な問題です。

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研修期間の残業代でも賠償

Chu100924_2 西三河で中国人研修生が研修中に最賃以下の手当で働かされていた事件で、請求額の70%の支払いで和解をすることができた。

この訴訟を起こした西尾ふれあいユニオンの谷田部さんは「研修生も実態に即して労働と認め」「賃金の時効2年の枠を越えて損害賠償請求の道を開いた」ことが大きな意義があると評価している。(中日9/24)

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ブラジルとの年金通算へ

Kinzoku100905 研修生・実習生ではありませんが、愛知県には研修生と同じく日系ブラジル人・ペルー人が全国で一番多く働いています。昨年の派遣切りではこれら日系人が多数派遣村に相談にきました。また愛労連の隣にあるJMIU(*)労働組合愛知地本には一年間で700人が組合に加入して会社との交渉を行っています。(*)全日本金属情報機器労働組合

日系人の多くが年金・健保の社会保険に加入していません。会社が入れてくれないことが多いのですが、もう一つは母国と厚生年金の掛け金が通算されていないため、25年間働かない限り3年分の掛け金が返されるだけだからです。

以前愛知で起きた日系人労災死亡事故で会社が厚生年金に加入していなかった事件では遺族が損害賠償を起こしました。JMIUの支援で裁判を行い会社への支払い命令が確定しました。

この間JMIUは厚労省・外務省と交渉、ブラジル大使館では直接大使と懇談しました。これらの取り組みの成果で7月にはブラジル社会保障大臣と岡田外相が基本的な協定にサイン。今後、国家家の承認・発行を待つばかりとなっています。

「日本の大臣はJMIUになかなか会ってくれませんが、ブラジルの大臣は気安く会ってくれる」ここには、日系ブラジル人のために必死で支援してきたJMIUの実績が反映しています。

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企業単独型でも賠償

100915 熊本県で先日の判決とは別の紡績工場実習生の事件で14日、損害賠償の和解が成立した。

ここは企業単独型の受入で昨年労基署の指導をうけ未払い賃金約80万円を支払っていた。今回の裁判は寮費でのピンハネやパスポート・通帳の取り上げについて慰謝料を請求。裁判所での和解では一人80万円の解決金を支払うことで和解した。

*******

先日神奈川県の建設関係者から「会員企業が実習生受入を検討しているが、少しおかしいので」と相談がありました。話を聞くと「団体」からではなくブローカーのようでした。どこかの組合が名義を貸しているのだと思われましたので「きちんとした団体以外からは受け入れないよう」アドバイスしてもらうようお話しました。

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福岡高裁も「組合の責任」

100913_mail 熊本県天草の縫製会社で働いていた中国人実習生が人権侵害や不当な強制労働をさせられたとして訴えていた裁判の控訴審で、13日、福岡高裁は協同組合の控訴を棄却しました。組合の責任について高裁での判決は初めてです。

この裁判は熊本県労連が支援しているもので、「実習生支援ガイド」の表紙には全労連大会での訴えと地裁での判決の写真が掲載されています。元実習生らはこの判決を聞くため来日しました。

今年の7月からは入管法が改正されましたが、人権侵害での損害賠償請求は時効が長いので、今後も提訴されるかもしれません。

研修生問題は国際的な関心があり、昨日もドイツの記者が取材にきました。

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(ヤ)な組合

他の県からの問い合わせです。

ある会社に「○○中央労働組合というところから研修生の問題で金の要求があった。」ということでした。

どうも普通の労働組合ではなく(ヤ)の方が労働組合の名前で交渉を求めてくるそうです。中国人を使ってスーパーの安売り時間にチラシをまいて研修生を勧誘。寮から連れ出して匿い、(ヤ)の方が会社に金を要求にくるという手口です。研修生には会社から取った金より少ない金額を言って、その3割を組合費として徴収するようです。

「こういう労働組合が来たらどうしたらよいか」というのが相談です。

彼らは金を取ることだけが目的ですから、すぐに金を出してはいけません。

労働組合の代表者、住所を確認し、県の労働組合基礎調査に届けてあるかどうか確認をもとめてください。きちんと組合活動の実績がある組合の多くは調査表に掲載されています。県の産業労働部などに問い合わせてください。

研修生からのピンハネも大きいので、研修生の同席も求めてください。必要な場合は当局に連絡することも大切です。

それでも法律どおりの支払いは覚悟しておいてください。

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「終止符を」と小野寺弁護士

Mai100906 今日の毎日新聞「地方・発」には「外国人研修生問題弁護士連絡会」の小野寺弁護士が大きく紹介されている。小野寺弁護士は熊本や長崎など4県の中国人研修生裁判を担当している。

話し合いを拒否され裁判になった事件はひどいものが多いだけに、弁護士や関係者からは「弱者を食い物にするような制度に終止符を」という意見が多い。小野寺先生は「外国人の受入の是非や方法について正面から向き合うべきだ」と訴える。

韓国では研修制度をやめ単純労働を受け入れ、数量制限を行っている。この不況で大幅に減っているそうだ。また実際には中国の朝鮮族が大半のため、トラブルは少ないという。

日本では外国人労働者の受入そのものに抵抗が大きいし、アジア人に対する差別意識を持つ人も少なからずいる。また海外移住労働は「格差と貧困」の問題がある。いま国内でもこの問題に対応できていない。外国人労働者を受け入れるためには、様々な角度からの議論が欠かせないが、一番重要なことは「同じ人間」として理解しあえることではないか。

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中国人研修生への不当労働で会社を書類送検<長崎>

長崎県労連が支援する中国人研修生事件で労基署が会社を書類送検しました。この会社は大手女性下着メーカーの下請縫製企業で5人の研修生が未払い賃金と慰謝料など約4500万円の損害賠償請求訴訟を起こしています。残業代は時給300円でした。報道では企業名も公表されています。

NBC長崎放送よりNbc100903

http://www2.nbc-nagasaki.co.jp/houdou/index.php?itemid=10259

書類送検されたのは島原市南柏野町の下着製造工場「リズミック」と63歳の男性経営者です。

島原労働基準監督署によりますと、リズミックでは2006年頃から受け入れた5人の中国人技能実習生に対し、2009年4月から9月にかけて、合わせて2600時間を超える時間外労働や休日労働をさせ、法定の割増率で計算した割増賃金、合計211万円あまりを支払わなければならなかったところ、およそ半分の105万円程しか支払っていなかったということです。

実習生からの申し立てを受けて労基署が調べたところ事実が確認されたとして、2日、リズミックと経営者を労働基準法違反容疑で長崎地検に書類送検しました。
リズミックを巡っては元実習生が総額4400万円を越える未払い賃金の支払いや損害賠償を求めて裁判を起こしています。

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09年度の死亡も27件

本日、全労連が研修生・実習生の死亡事故問題で厚労省への要請を行いました。厚労省からは「外国人研修推進室」の係長他、各課から担当者が参加しました。

全労連からはこの間の研修生・実習生の死亡事故について調査結果の報告を求めましたが、提出されたのはJITCOが「お知らせ」で公表している内容まででした。08年度と09年度死亡事故と個別詳細は下記から→

http://www.jitco.or.jp/cgi-bin/press/detail.cgi?n=353&ca=&a=&y=

http://www.jitco.or.jp/cgi-bin/press/detail.cgi?n=216&ca=2&a=&y=

これによれば09年度の死亡は27件、うち脳・心臓疾患は9件で依然として多く、この他にも原因不明の突然死などが多数あります。

研修生については「労働者ではない」との理由で調査はJITCO任せになっているものの、実習生の死亡については「労働に起因するものでないか」調査しているとのことでした。ただし、それぞれの監督署が行っている内用について具体的なことまではわかりませんでした。先日告発された会社では資料をシュレッダーにかけていたそうです。たまたま日本に知り合いの方がいて、調査をすることができ、過労死認定までもっていくことができましたが、よっぽど熱心に調べなければ「死んだ外国人に口なし」にされかねません。

実習生だけに限っても20代30代で脳・心臓疾患がこれほど多い事については、厚労省も問題と受け取っているということで、なんらかの調査を行っているようでした。先日名古屋大学医学部の方にこのデータを見ていただいた時にも、異常であることを言っていました。少なくとも死亡事例については長時間労働や作業の密度、深夜労働の有無など実態を調査すべきであることを要請しました。

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