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裁判官は実態をみて判断せよ

熊本の中国人実習生の事件。5日の判決で福岡高裁は「研修は労働とは認められない」とし0129
て原告の訴えを退けました。

(TVQ九州放送2011年9月5日 18:06)http://www.tvq.co.jp/news/news.php?did=7139

この形式論でどれだけ多くの研修生が不当な労働を強制させられたか、最後には「奴隷労働」という国際的な批判で巻き起こした不正の実態を裁判官は見るべきです。

研修生の残業や休日労働について当時の監督官は「(入国資格が)研修生だから研修。労働ではない」と答えました。

「では研修生が日曜日にコンビニでバイトしていたら賃金を払わなくてもいいのか」と聞くと「それは不払い『賃金』になる」と言います。

入国資格ではないのです。そこで監督官は「実態をみて判断する」としか答えようがありませんでした。実態が研修制度で定められた研修であれば誰も否定しません。研修で禁止された研修時間以外に労働をさせていたのが「実態」です。

実態が労働だったからこそ政府は「講習は実務を伴わない」と法改正を余儀なくされたのです。労働局は「行政権限の範囲」を理由に逃げましたが、法改正が確実になるなか地裁は「実態」を見て判断しました。高裁は形式しか見ていないと思われます。

研修が労働で無いと言うのなら実態の違いを事実で説明してほしいものです。

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コメント

 私見として述べます。
この数年間、厚労省発出の通達に頻出する「実態を見て判断する」という消極的な解釈が、司法の場を含めて拡大解釈される傾向を感じます。最たるものは偽装請負ですが、本来は契約の重みをもっと丁寧に扱うべきと考えます。

 実態云々という観点は、個人ごとにその評価が違います。だからこそ事実認定、つまり共通認識として成立する事実の積み上げで判断するという姿勢がないと、その結果得られた判断の妥当性が揺らいでしまいます。

 偽装請負で働く派遣工員と、赤帽で業務委託として働く事業者、建設現場の2次以下の下請事業者、外国人研修生…実態は指揮命令を受ける労働者に極めて近いと思いますが、イコールだという事実認定は「実態」ではなく「契約等の客観的物証」がないと出来ない。

 外国人研修生の問題は、法改正があったことから、法の不備があったことは事実です。しかし高裁判決や行政機関の判断は、その後広範な影響を及ぼすことがあり得るとの重みがありますから、「慎重な判断」をすることが公益であり、社会的な負託であると考えます。

 研修生がコンビニで働く場合、これは全くの別契約であることは明らかです。しかし研修生が所定内の研修→所定外に労働をした、と主張するなら、その契約内容や実態について客観性のある違いを提示し、立証する必要があります。具体例の1つは、事実上2本の契約があり契約当事者間で暗黙も含めた合意形成があったことを立証するということです。

 本件の高裁判決は、①「研修という1つの契約が継続的に行なわれていた」と判断したものであって、②「研修は労働でない」という判断をしたものではありません。つまり②はブログ主が提起したものであり、その点で議論するならその論拠を示し、立証するべきは問題提起をした側にあると思います。

 このような議論のすり替えは、如何なものかと…愛労連への期待感があるだけに憂慮しています。

[追記]
  *目障りな投稿なら削除して結構です。どうぞご自由に♪

投稿: まゆち☆ | 2011年9月23日 (金) 04時34分

まゆちさん
コメントありがとうございます。
たいへん勉強になります。
二審にむけて議論を深めていきたいと思います。

投稿: 愛ローレン | 2011年9月23日 (金) 10時09分

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