ブローカーから3
やっと「S組合」のT専務から電話がありました。実習生が1週間の講習を受けた(株)Iの社長と同じ人物です。その前にG労働組合から「Sの受入実習生は全てGが窓口になることで話をしている」と一方的に言われましたが関係ないので断りました。
T氏の説明は「JITCOから『実習生が、労働時間が短いから帰りたい言っている』と電話があった。JITCOから帰国させるよう言われた。本人が帰りたいと言っており、JITCOの正式な表明であるのでこれに従った」として、「今日Hさんに帰国の説明をしたが、本人からサーチャージ、空港使用料以外に異論がなかった」という内容でした。
実習生が「勤務時間が契約と違う」と言っていることについては知っていましたが、「不況だから仕方がない」「まだ期間が短いので休業補償が出ない」言っていました。労基法違反であることを説明しましたが、「Gに聞かないとわからない」とのことでした。また「実習生はGの組合員だ」とも言っていましたが、そのことを実習生は全く聞いていません。しかし雇用契約は8:00~17:00となっており、実際は6:00~13:00で全く違います。
電話のあと実習生達が愛労連にきました。実習生によれば本日T社長から「JITCOが帰国させると言ったのでしかたがない」と言われ、12/9の飛行機の予約を言われたそうです。労働時間が契約より短いことについては「手当を払うのがルールだけど、払うのは大きい会社で小さいところはできない」と言われました。講習期間や罰金などの問題点については何の回答もないそうです。Hさんだけを帰国させるのは、日本語が上手でこのように不正を説明できるからだと思います。
またIについてT社長は「Iはグループ会社だからいい」と言っているそうです。株式会社が関与することの何がいいのかわかりません。「JITCOの正式な表明」というのも変です。労基法違反の指摘については「G労働組合に聞かないとわからない」と言うお粗末さです。改正入管法の「団体の責任と監理」とはいったい何だったのでしょう!こういう団体があるから廃止論が出るのではないでしょうか。
実習生達は「とてもつらい」と言っていました。「ここにきた研修生も最初は社長が怒ると言ってたけど、全員最後には解決して帰国した。あなたたちが頑張らないと後輩がまた泣くことになる」といって励ましました。少しは笑顔が戻りました。みなさん、応援をお願いします。(実習生のケイタイにメールが送れます。短い激励でかまいません。メールかコメントでお願いします。
Email kurematsu@airoren.gr.jp)
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コメント
私も、外国人実習生を受け入れる事業協同組合設立のお手伝いをしたことがあります。文化の違い、言語の問題、いろんな問題を抱えながら実習に来てくれる方たちを、言葉巧みに言いくるめて搾取するやり方を幾つも見てきましたが、その都度、闘うことを支援させていただいてきました。正義は悪と闘う者の手の中にあります。頑張ってください。
投稿: 狩野 毅 | 2011年12月 5日 (月) 23時00分
ありがとうございます。
実習生に「JITCOの正式表明で帰国させることになった」なんて説明はあり得ません。
それから事前に特定労働組合に全員加入させることを決めておくなんてのも怪しすぎます。
投稿: 愛ローレン | 2011年12月 5日 (月) 23時13分