受入団体への監督機関を設置して悪質な団体・ブローカー排除を
愛労連・全労連は7月25日外国人労働者受入拡大の問題で国交省・法務省要請を行いました。
国交省は実態知らず
国交省令案による「特定活動」は技能実習制度の団体と企業にそれぞれ「優秀な」を付けただけです。現行の実習制度の問題点について聞きただしてもまともな説明はできません。建設業には不正な仲介業者が今でも多いのに、「受入団体」がブローカーを介入させたり、東北の除染活動に連れて行くことのないよう監督が必要なことを話しても「制度推進事業実施機関に委託して巡回指導等を行う」と述べるだけでした。
責任は国交省
この「実施機関」や地方出先機関が対応できるのかについて聞いても「具体的なことはこれからというだけでした。しかし、団体への監督について「責任は国交省にある」という事だけは確認できました。
団体への監督が最も重要
31日には愛知県内の支援団体が集まって情報交換会を開催。のわみ相談所(一宮)の三輪さんからは縫製業では依然として残業代が350円などの実態があるが「受入団体が不正をわかっていてやらせている。送りだし機関と結託している場合は特に困る」と受入団体への監督が必要だとしていました。大坂弁護士も「受入企業を変わっても団体が同じでは問題が続く」「団体を変える場合は送り出し機関の同意も必要で難しい」といいます。
25日の法務省要請では愛労連が告発してきた(株)ITCとセントラル事業協同組合のブローカー行為を追求してきましたが、法務省は「事実認定の違い」として頑ななまで不正を認めませんでした。
しかし、愛知での事例のように悪質な「団体」が受入企業の不正を指導していると思われることが少なくありません。受入企業は送り出し機関との接触ができず、通訳も持っているわけではありません。しかし、不正処分されるのは大半が受入企業です。
セントラル協同組合は介護事業所を事務所として登録し、入国から講習・日常監理・強制帰国の手配・不正処理の精算・帰国後にアパートの清掃代請求まですべて派遣会社(株)ITCがやっていた証拠をつきつけても法務省は「正当な委託」なので不正ではないといいはります。
「新機関」はアリバイ、人手不足のためは「不正」
政府は来年度から実習制度を大幅に拡大します。しかし、ILOやアメリカから「奴隷労働」との批判を受けているために「新機関」をつくるとしています。しかし上記のようなブローカーを「委託」として認めているようでは「実効」はありません。
そのまえに「安倍政権は人手不足解消のため、受入拡大」(中日8/5)といいますが法務省の「指針」では「労働力不足の解消につながるなどとして、実習実施機関を『募集』することは・・・不適正」と書いてあります。
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