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2014年9月

建設外国人労働者問題のパブコメ

Pabukome1409221 国交省が建設業外国人労働者の受入についてパブリックコメントの募集を行っていることがわかりました。

 

【定めようとする命令等の題名】

 「外国人建設就労者受入事業に関するガイドライン」

  案の公示日 :       20140911

 意見・情報受付締切日: 20140924

愛労連は急きょ下記の意見を提出しました。(要点)

()暴力団員等の関与がないこと」について

 

→建設業界においては不正な派遣、紹介、あっせんが横行していることからして①~③の要件に下記を加える必要がある。

暴力団員等が関与する組織に派遣・紹介・あっせんなどの委託をしないもの

 

()適切に指導及び監督を行うことができる体制、監査を含む監理のための人員の確保」

 

受け入れ企業の作業現場が県域を越える場合には、1県につき常勤職員を1名確保すること。

 ()監理に要する費用の徴収

 

名古屋での事例では母国でのあっせんを派遣会社に委託したり、派遣会社の社員を団体の非常勤職員としてあっせん業務をさせている場合がある。無料職業紹介の趣旨から派遣会社など営利を目的とする組織へのあっせん委託は禁止すべきである。

 ()受入建設企業となろうとする者の要件

 

→①から③はあたりまえすぎてとても「優良な受入建設企業」の認定要件としては低すぎる。とくに③の「過去5年間に労働基準関係法令違反により罰金以上の刑に処せられたことがない」ではなく、「優良」というからには労働基準監督署から「指導票」もしくは「是正勧告書」、「命令書」を受けていないこととすべきです。建設現場では労災、とくに転落事故が多発しており外国人技能実習制度でも建設での労災が多発しており、「罰金以上」では緩すぎます。
 また④アの「労働関係法令の遵守」においても、労災事故は現場での管理がもっとも重要になります。先の省令へのパブコメで「労働災害、とりわけ転落事故防止のための母国語での注意を徹底すること」について国交省の回答は「本緊急措置は、技能実習修了者を対象としていることから、一定の日本語能力を有しているものと考えておりますが、受入企業が雇用者を決定するにあたり、受入企業側のニーズとしても、面接等を通じて、日本語能力を含め、受入企業における円滑な活動や安全環境の確保が可能かといった観点も踏まえて、判断がなされるものと考えます。また、安全衛生に係る事項についても、今後定めることとなるガイドラインにおいて規定することを予定しております」とされています。労災事故は予期せぬ事態で発生するものが大半であり、指導員には母国語での注意指導ができる体制が不可欠です。

 

()報酬予定額

 

「同等の技能を有する日本人が従事する場合の報酬と同等額以上であること

 

毎月の報酬に加えて一ヶ月をこえて支払われるボーナス、手当、退職金等についても均等待遇を明示すべきである。

 

第8章 建設特定活動

 

1 建設特定活動の実施(特定監理団体)

 

()受入建設企業に対する監査、指導及び監督」について

 

建設業界には重層的下請け構造がある。下請け企業や派遣会社に「監理」を業務委託することや、下請け企業や派遣会社の社員を団体の「非常勤職員」として監理をさせることが想定される。先の省令についてのパブコメで国交省は「特定監理団体は、外国人の受入れ又は就労に係る不正行為を行った場合に特定監理団体としての認定を取り消される等、他者への委託の有無に関わらず、本告示に定められた業務を適正に行うことが求められます。」と回答したが、委託や非常勤職員としての受入を認めていては、建設業で横行するピンハネは避けられない。監理の業務委託と営利企業からの出向非常勤職員による監理は禁止すべきである。

 

 ()「定期的な就労状況の確認等」について

 

「特定監理団体は、3月につき1回以上行われる受入建設企業への監査のほかに、適正監理計画に沿った建設特定活動が実施されているか、定期的に外国人建設就労者の就労状況を確認することに努める必要があります。」 

 

努力義務ではなくて「確認すること」とすべきである。

()「相談体制の構築」について

 

→外国人技能実習制度においては監理団体が承知のうえでの不正や団体に相談して強制帰国される事件が少なくない。また、JITCOは事前に連絡をしたうえで企業を訪問するため、証拠を隠されたり、相談したことをもって強制帰国されそうになった事例もある。そのため国交省が直接責任をもって、母国語で相談を受け付ける体制が必要である。

 

3 建設特定活動の実施が不可能となった場合の措置

 

不正の多くは団体も承知して行われ、強制帰国も行われている。帰国させられてしまってからでは不正の告発はきわめて困難になる。従って国交省への報告は該当者の帰国前とすべきである。また不正を告発した場合に送り出し機関に影響力をもつ監理団体が帰国後に報復することもあるので団体を変更しての受入が可能となるようにすべきである。

 

第11章 不正行為

 

3 告示別表第2に掲げる不正行為

 

→不正行為を行った特定監理団体、受入企業には認定を取り消される等の罰則があるが、⑧の「名義を借りた機関」と「営利を目的とするあっせん機関」に対してはどのような罰則があるのか。

 

第13章 制度推進事業実施機関

 

「制度推進事業実施機関」がどのような構成と権限を持つものかは不明であるが、少なくともJITCOの「巡回指導」のように事前に連絡のうえで訪問するようでは不正を発見することはできない。「制度推進事業実施機関」に立入検査権限を持たせる必要がある。

全文は

「pabucome_airoren140922.pdf」をダウンロード

 

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<国交省からの回答>建設業への外国人労働者拡大パブコメ

Kanpo140813来年4月から建設業への外国人労働者の拡大が行われます。7月25日にパブコメが締め切られたかと思ったら、8月13日には告示がでていました。愛労連が提出した意見についての国交省の回答(該当部分)は以下

○告示案では就労する外国人の報酬予定額を「同等の技能を有する日本人が従事する場合の報酬と同等額以上であること」(第5 2 (4))としている。この場合、少なくとも「同等額」というのは同職種で3年以上勤続する正規労働者の賃金を下まわらないことが必要である。またこれは毎月の賃金だけでなく賞与・一時金についても同等とすべきである。

→外国人建設就労者の報酬については、同等の技能を有する日本人と比べて遜色のない賃金が支払われることが必要と考えており、本告示案においても、適正監理計画の認定要件として、報酬予定額が「同等の技能を有する日本人が従事する場合の報酬と同等額以上であること」としており、今後定めることとなるガイドラインにおいても規定することを予定しております。

○受入企業を社会保険適用事業所に限定すべきである。同時に、厚生年金の脱退一時金上限が掛け金の概ね三年間分となっており、事実上の掛け捨てとなることから母国との年金通算制度など別途の対応が必要である。

→国土交通省では、技能労働者の処遇改善が若手入職者の確保等の観点から重要と考えており、建設業における社会保険等未加入対策に係る総合的な取組みを推進しております。本緊急措置においては、受入建設企業の認定要件として労働関係法令及び社会保険関係法令を遵守していることを求めること等としており、ご指摘の点について一層徹底に努めて参ります。

○労働災害、とりわけ転落事故防止のための母国語での注意を徹底すること。

→本緊急措置は、技能実習修了者を対象としていることから、一定の日本語能力を有しているものと考えておりますが、受入企業が雇用者を決定するにあたり、受入企業側のニーズとしても、面接等を通じて、日本語能力を含め、受入企業における円滑な活動や安全環境の確保が可能かといった観点も踏まえて、判断がなされるものと考えます。
 また、安全衛生に係る事項についても、今後定めることとなるガイドラインにおいて規定することを予定しております。

○「第4 特定監理団体の認定」について

①「申請書類」が揃っているだけの「認定」ではなく、下記の実態を十分調査のうえ「許可」とし、不適切な箇所がある場合には直ちに取り消すよう強化すべきである。

・・・異業種協同組合で建設分野の実習を1件だけ監理したものまで認めるのは、専門的な技術指導ができる「優良な監理団体」とは言い難い。建設業には重層的な下請け構造があり、建設業のみで構成する協同組合に限定すべきである。

→特定監理団体、受入建設企業等の認定要件については、制度の活用状況などを踏まえ、今後も必要に応じて適宜見直しを行って参ります。また、関係者の連携については、特定監理団体と受入建設企業が共同で適正監理計画を申請すること等を求めております。

○(特定管理団体の)「業務委託」は通訳・行政書士・社労士など専門業務に限定して「あっせん」「監理」の委託は禁止すべきである。

→特定監理団体は、外国人の受入れ又は就労に係る不正行為を行った場合に特定監理団体としての認定を取り消される等、他者への委託の有無に関わらず、本告示に定められた業務を適正に行うことが求められます。

○「適切に指導及び監督を行うことができる体制」及び(8)む「監理のための人員」については常勤職員とし、監理団体の事業範囲が都道府県をまたぐ場合には別の常勤職員を確保するとすべきである。

→特定監理団体がその業務を行うにあたり必要な体制等については、適正な監理を確実に行えるかどうかといった観点を踏まえ、今後定めることとなるガイドラインで規定することとなります。

○監理団体については国土交通省が権限をもって監督する必要がある。

→ご指摘の点については、適正監理推進協議会における不正行為情報の共有や、建設業許可部局による受入企業への立入検査等の仕組みを通じて、適正な監理を行っていく必要があると考えております。

全文は下記から「aipabukome.pdf」をダウンロード

 

 

 

 

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団体による不正に処分を

Asa140905先日暴力を受けたベトナム人実習生のことが報道されていましたが、裁判で争うことになったのだと思われます。7月にO先生が相談を受けた事件。

このような強制帰国事件ではほとんどが受け入れ団体(組合)が絡んでいます。帰国手続きも必要ですし、母国との関係もあるからです。日本語の上手な実習生が“首謀者”として返されてしまうこともあります。支援者に相談できなくするためです。
実習生が企業に問題があることを訴えても、顧客である企業を指導することができず、客の言いなりで暴力的に強制帰国させてしまうことが少なくありません。しかも最初から団体が不正に関与していることが少なくありません。

問題は不正処分されるのはほとんどが受け入れ企業だけで、団体の責任は問われないことです。愛労連は団体への監督を強めるよう要求しています。

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