実習生の失踪増加の背後にブローカー
先日は富山県内で50人もの不法滞在者が摘発されて名古屋入管に移送されたことが報道されました。この多くが元技能実習生であったことがあきらかになっています。昨年から今年にかけて実習生の失踪が増えていることがJITCOの資料でも説明されています。
この背景として考えられるのが非正規労働者の求人が増えている中で条件の厳しい職種では人手不足になっていることが考えられます。実際に根室市の水産加工業ではベトナムとの協定を結んで実習生を確保しています。
しかし実習科目にない業種や円安で厳しい経営が迫られている製造業などによりよい最低賃金を上変わる条件を提示して派遣するブローカーが暗躍しているものと思われます。富山の事件では元実習生からはマスコミで報道された受け入れ団体以外の派遣会社の名前も聞かれます。
これらのブローカーは実習生に限らず、「技術」ビザなどの労働者も斡旋しています。実習生をあっせんした場合には不正になりますが、厳しい罰則がないため事実上の野放しになっています。名古屋で告発した派遣会社は労基署の指導があった直後に姿を隠してしまいました。
来年4月からは建設業で3年間の実習をおえた外国人労働者を引き続き働かせる「特定活動」が始まりますが、ここに不正なブローカーや暴力団が入り込まないように罰則を強化することが求められます。
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