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2015年6月

社長に払った金額が全部「実費」になるのか

入管は「実費を超える家賃は不正」としており、この実費について「近隣の同等程度のアパート等の相場を超えてはならない」(JITCO)と書いてあります。受入組合であるBMサポート協同組合のM氏も「この基準で監理している」と言っていました。フィリピン実習生の家賃の訴えに対し、「会社は4万円が高いとは考えていない」「領収書もある」と説明しているようです。

実習生たちは最初に①古い一軒家に月3万円で9人、次に②新築の一軒家の二階の二部屋に4人と5人で月3万円、③現行の寮で4万円×18人へ移りました。

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①この地域での中古の一軒家は7~8万円で借りられます。実習生たちが入ってと同じ古い一軒家はもっと安く借りられるはずです。
②写真は同じ町内のアパートの募集。新築で6.8万円。実習生たちは右の一軒家の2階で同程度の広さです。一階部分も賃貸ですが、二階より広い間取りです。少なくとも二階は一階より安いはずです。

すべて社長のものか

最初①と現在の寮③は社長宅の隣。二カ所目②は社長の母親名義の建物でした。会社は「領収書がある」から「実費だ」と言っているようですが、その支払先は持ち主である社長のようです。しかし近隣相場とこんなに違う家賃で支払って、これを全部「実費である」と実習生に請求することが認められるでしょうか。

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復興に安い外国人建設労働者

Nisikawa2先日気仙沼から逃げてきたベトナム人実習生の調査で人手不足で安い外国人実習生を入れている手口がわかりました。

鳥取から宮城県気仙沼へ

実習生は昨年広島で入国。受入団体は「協同組合will unon」です。講習は「まごころ協同組合」(福山市)で一ヶ月間日本語を練習して、翌月鳥取県米子市のN社へ。ベトナムにはN社の社長が面接にきました。

N社では2,3日鉄筋作業の練習をしただけで、翌週には島根県江津市で橋の工事で清掃作業を一ヶ月半、その次は宮城県気仙沼の工事現場で鉄筋を包んだり運ぶ仕事をさせられました。
仙台市近郊の宿舎を朝5時に出て気仙沼の現場へ、8時~17時までの仕事で帰ると7時。賃金は7時間半のみで残業はなし。(契約書に休憩90分となっている。)雨が降ると給料はなし。

職種が違う!

実習生はベトナムではエアコン製造の会社で溶接をしてきました。職種は溶接と聞いてきました。N社のHPにも溶接があります。就業場所も米子の会社だと聞いてきました。聞いていた話と全く違うし、一日5千円程度の給料では貯金も仕送りもできません。友人から愛労連を紹介されて逃げてきました。

Nisikawa1土建屋の手口が判明

本人は「溶接ときいた。溶接しかしたことがない」と言っています。ところが契約書には「鉄筋施工」と書いてあります。また経歴にも「建設有限会社 職種鉄筋施工」と日本語で書いてあります。他の部分はベトナム語が書いてありますが、職種のところだけは日本語しかかいてありません。口頭の説明では「溶接」と言われ、働いていた会社も「建設有限会社」ではありませんでした。就業場所も契約書には本社の住所ですが、入管に出した実習計画書には「受注現場」と書いてあり、全国どこででも、寮から離れたところでも働かせることができるようになっています。もともと工場労働者ですから契約書に「雨で仕事がない日は休み」などとは書いてありません。
本人がわかるはずもありません。

復興作業に安い外国人建設労働者

オリンピック関連で建設労働者の不足が深刻化するなかで、建設業に外国人労働者を使うことが多くなっています。工事の下請けに作業員を確保するのが狙いで、このようなだましの手口をつかったのだと思われます。東北のどこまででも一日5~6千円で作業員を派遣することができるのでぼろもうけです。

実習生は「ほんとうの受入組合は違う」とも言っています。入管には実態の調査と、実習生が経歴通りの職種で働けるよう対応を求めています。

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城北電装事件 入管はどこまでを実費と認めるか

会社は実習生に対し「会社は寮費4万円が高いとは思わない。入管にはそれなりの根拠をだしている。」「会社は4万が適切だと思うが、あなたはいくらならいいと思うのか。会社は関係機関に領収書を出してある。税務申告もしてある。入管も労基署も妥当だと言っている」と説明しました。

しかし、入管も労基署もMさんに「寮費が妥当」とは言っていません

 現在の寮はJEDICの寮になっていますが、会社(小牧市)と離れて社長宅の隣であり、所有は誰のものか。賃借ならその費用はいくらか。社長の外車が置いてある1F分は当然除外だと思います。
 
 鉄筋3Fの新築ですが、総額はいくらで、何年償却なのか。やたら防犯カメラなど警備、内装に金をかけていると言うが、どこまでを実費として認めるのか。
 近隣との比較もデータを明らかにすべきです。

労基法24条(全額払い)は時効2年、入管法は時効なし

実習生は以前の3万円の寮費も「申告」で問題にしています。会社は知らないと言っていますが、労基法での寮費天引きの時効は二年ありますから2013年5月17日~です。2013年11月からのアパートで3万円とその前の古い一軒家も調査の対象です。

アパートは家主が別にいますから賃料の領収書や水道光熱費の実費明細があるはずです。市内の新築で2LDKが高くて7万円のところJEDICが27万円払ったとは思えません。
元々の古い一軒家は現寮の敷地の半分ですが、市内の同様の物件は7万円もしません。

<追記さらに修正>
すべて社長のものか

さらに情報が寄せられ2013年に二階に入居した一戸建ても社長の親族が所有しているものと判明。一階の住人も借家でした。会社が賃料を払っている先は社長の可能性がでてきました。その前の古い一軒家、そして新築の寮も大家は社長かもしれません。それなら会社がいう27万円の家賃もすべて社長のものということです。

 

と書いていましたが登記簿をとったところ最初の築35年の古い民家も、2件目の新築一軒家も、現在の寮もすべて城北電装の所有であることがわかりました。水道光熱費など実費の他はすべて会社が決めていることがわかりました。

会社は下記の基準に照らしてどのような説明を行い、入管はどこまでを実費として認めるのか注目されています。

a 宿舎費の額は、近隣の同等程度のアパート等の相場を超えてはならない。
b 宿舎費の額、内訳及び計算方法について技能実習生本人に十分説明し理解を得る
c 一戸の住宅を複数の技能実習生に貸与している場合の一人当たりの宿舎費の額は、所定の賃貸料を人数で除した額を超えてはならない。

Jedic

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労基署は実習生の訴えに応えられるか

技能実習生保護の新法案でどうなる②

新法では受入企業での不正については労基署が受け付けることになっている。法案には監督体制までで、現在法務省が「指針」で書いてあるようなことは今後省令や規則になるのだろうが、果たして労働基準監督官がどこまでやるこtができるか。今回の寮費の問題はちょうどいい事例である。

(1)実態にどこまで踏み込めるか

 寮費について労基署としては不当な賃金控除であれば24条違反とできるが、いくらが違法か具体的な金額については労基法に定めがないので言えないという立場である。いっぽう、法務省の「指針」には「実費を超えてはならない」とされている。この「指針」が新法で「省令」になったときに労基署はどういう指導ができるか。

 今回の城北電装の事件で入管はまだ対応を明らかにしていないが、実習生によると会社と組合は「4万円が実費だ。イヤなら自分でアパートを借りろ」と言っているとのこと。
 近隣のアパートなら一部屋5万円程度で借りられる。しかし実習制度では寮は受入企業の責任となっており、出て行けるのか。現行では入管が実費をどう判断するかが問われている。
 新法になった場合は労基署がどこまで実態に踏み込んで指導できるか。今回の事件は新法がどこまで機能するのか問われる事例でもある。

(2)土日、夜間はどうする?

 実習生の大半は土日か夜間にしか連絡できない。できても昼休みに、隠れてケイタイでかけるしかない。もちろん所轄の労基署がどこかなどわからない。
 愛労連はこれまで150件以上の相談をうけてきたが面談するのはいつも土日である。「申告(告発)」したことが会社に知られる前に面談でNOを確認し、入管に通知して強制帰国されないようにしなくてはならない。これも労基署や新機構に求められることである。ハローワークは土曜もやっているし、名古屋の中日ビルで日曜日に受け付ければ大繁盛間違いないと思われる。

(3)言葉の問題も

 実習生の多くは日本語が十分でない。愛労連ではベトナム語、中国語、英語の面談用紙と権利ガイドを用意している。ケイタイとネットで通訳を確保して対応しているが、十分とは言えない。それでもなんとか、相談内容を日本語で「申告書」として労基署と入管に提出して対応してもらっている。
 新法では実習生に「申告権」が付与されるのであるから、実習生本人が母国語で「申告」できるように体制を整える必要がある。今はスカイプもあるので、全署に通訳を配置しなくてもできるはず。

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技能実習生保護の新法案でどうなる1

今国会に外国人技能実習の新法案がでています。厚生労働委員会が派遣法で混乱していたせいか、6月に入っても審議は始まっていません。いまのうちに問題や疑問をだしておこうと思います。順不同です。

①強制帰国は防げるのか

実習生達が一番恐れるのは強制帰国です。JITCOが相談窓口をもっていますが、ブローカーITC事件ではJITCOに連絡した実習生が帰国されそうになりました。

ブローカーITCの竹田社長は電話で「JITCOから本人が帰国したいと言っていると言割れた」と言っていました。実際にはITCは別のリーダーPさんがJITCOに電話したと思ってPさんの切符をとっていました。

http://rodo110.cocolog-nifty.com/viet_nam/2011/12/post-a890.html

最近の事件でも家賃4万円を告発したMさんは、すぐに受入組合のある大坂に連れて行かれました。この事件では先に入管に在留カード番号を連絡しておきましたので、帰国はされませんでしたが、告発後に強制帰国されてしまったこともありますし、2月の事件のように寝起きを襲われ、パスポートも持たずに逃げた実習生もいます。

実習生が「申告」する際に、強制帰国をどう防ぐのか新法での課題です。

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城北電装 寮費でのピンハネを許すな

実習生によると城北電装に対する寮費の調査が始まったようです。先日は入管が実習生への聞き取りを行いました。実習生は「外泊した場合に罰があったか」など聞かれたようですが、寮規則に「外泊は禁止」と書くことが「不正」です。Jyohoku
調査は現在の家賃4万円の豪華な寮をみたようですが、その前に住んでいた家賃3万円の寮もとても実費とは思えません。

一軒家の二階に二部屋

実習生達は昨年まで北名古屋市にある一軒家の二階にある二部屋に4人と5人で住んでいました。

それぞれが1DKタイプでバス・トイレに小さな流し。共通の冷蔵庫が一台。

Image1_2Image8実習生達は、それぞれ炊飯器でご飯を炊き、たった一台の電磁調理器でおかずをつくります。Image7

カーテンで仕切られたベッドだけが個人の空間です。Image_2


北名古屋市の2LDKは~7万円まで

北名古屋市の不動産情報をみると新築でも7万円程度までです。水道光熱費は別ですが、これはそれぞれのメーターをみれば実費がわかるはずです。9人で割った額が実費になります。

Jyohoku3Jyohoku2_2入管法の実習制度指針では実費をこす寮費は不正です。実費についてJITCOのガイドラインでは下記のようになっています。

a 宿舎費の額は、近隣の同等程度のアパート等の相場を超えてはならない。

b 宿舎費の額、内訳及び計算方法について技能実習生本人に十分説明し理解を得る。

c 一戸の住宅を複数の技能実習生に貸与している場合の一人当たりの宿舎費の額は、所定の賃貸料を人数で除した額を超えてはならない。

実習制度の不正に時効なし
労基賃金不払いは2年が時効ですが、入管法の技能実習制度の不正には時効がありません。現在の寮だけでなく以前の寮についても適用されます。城北電装には過去にさかのぼって実費を証明する責任があります。

「新法」でどこまで取り締まれるか

国会には新しい外国人実習制度の法案が出されています。新法がこのようなピンハネにどう対応できるかが国会審議でも議論する必要があります。外国時実習生には「申告権」が与えられます。実習生の数も増えますし、様々な言語に対応する体制も必要になります。送り出し機関と一体になって強制帰国を行う受入団体やブローカーへの対策も求められます。

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実習生は誰に相談すればいいのか

メーデーの日に相談にきた北名古屋市のフィリピン人実習生。Img_1570

三部屋に二段ベッドで4人、5人、9人で家賃が月4万円。水光熱費込みだが食事は自炊。18人で月72万円の収入になる。
Img_1568住んでいるのは社長の外車がはいる車庫の三階部分。近隣は2LDKで7万円程度あれば十分。実習生が不満をいうのも頷ける。

問題は実習生が訴えるところが無いこと

相談をうけた愛労連が手伝って、労基署と入管に提出したが、受入組合は「この実習生は以前から問題がある」として、ますますイジメを強めるばかり。しかも「問題」というのは禁止している寮規則で禁止している「外泊」を要求したこと。しかし技能実習制度では「人権侵害につながるとして外泊禁止を不正としている」
こんな明白な不正であっても組合が居直るようでは実習生は相談のしようがない。
やっと相談して役所に証拠書類を提出してこの程度であるから、不正や不満に苦しむ実習生が失踪するのも、彼らばかりのせいとは言えない。

「技能実習制度新法」でも変わらぬ人権侵害が

現在、国会に上程されている新法では組合を監督する機関が設置されることになっている。これは厚労省と法務省の双方から人を出すそうだが、現在労基署と入管双方に証拠をつけて申告しているが、会社は「家賃4万円」を正当だと主張しているもよう。
しかしこの程度の問題が解決できないようでは、新組織が実習生からの直接の相談にたいおうできるのだろうか。
ある雑誌には「あらたな天下り先」と書かれているが、ほんとにそうなりかねない。

このブログで実名を書くことは多くないが、すでに三週間がたち、組合の対応が変わらないため掲載することにした。労基署と名古屋入管にはがんばってほしい。

受入機関 協同組合BMサポートセンター 

 大阪府大阪市北区梅田一丁目22-200号 

受入企業 城北電装株式会社

上記の寮は城北電装社長宅(北名古屋市)

 

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二段ベッドで月4万円は妥当か

2015_house_rules25月1日のメーデーの日に相談にきたフィリピン人技能実習生。大阪にある協同組合から名古屋近郊の電子部品工場に派遣されてきた。外泊の禁止など明らかに技能実習制度での違反もあるが、それより驚いたのは寮費の高さ!
2_4201311_3
寮は経営者の持つ一軒家だが最初は1DK二部屋に4人と5人で、個人のスペースはカーテンで仕切ったベッドだけ。これで一人3万円の寮費(←水道光熱費込み、食事なし)

さらに昨年夏からは新築された三階に居室、二階がLDKとなり、三階の三部屋に新たな新人9名と4人と5人と9人ですむ。部屋は二段ベッドとなりさらにたこ部屋状態に。Img_1554

2014_1ところがここからさらに月4万円に値上げされた。受入組合の説明によれば、人数が増えたので会社までの送迎がマイクロバスになり、その送迎費をとるのだという。

実費をこえる寮費は不正!
技能実習制度では「食費や寮費等を賃金から控除する場合には,労働基準法にのっとった労使協定の締結が必要であり,控除する額は実費を超えてはなりません。」とされています。

この実費についてJITCOは
 a 宿舎費の額は、近隣の同等程度のアパート等の相場を超えてはならない。
b 宿舎費の額、内訳及び計算方法について技能実習生本人に十分説明し理解を得る。
c 一戸の住宅を複数の技能実習生に貸与している場合の一人当たりの宿舎費の額は、所定の賃貸料を人数で除した額を超えてはならない。

としています。ちなみに近所の賃貸料は2LDKで7万円程度です。2_6

実習生たちは先月、実費を超える家賃を給料から天引きするのは不当だとして労基署に「申告」し、名古屋入管にも告発していますが二週間たっても是正の動きはありません。


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