二段ベッドで月4万円は妥当か
5月1日のメーデーの日に相談にきたフィリピン人技能実習生。大阪にある協同組合から名古屋近郊の電子部品工場に派遣されてきた。外泊の禁止など明らかに技能実習制度での違反もあるが、それより驚いたのは寮費の高さ!
寮は経営者の持つ一軒家だが最初は1DK二部屋に4人と5人で、個人のスペースはカーテンで仕切ったベッドだけ。これで一人3万円の寮費(←水道光熱費込み、食事なし)
さらに昨年夏からは新築された三階に居室、二階がLDKとなり、三階の三部屋に新たな新人9名と4人と5人と9人ですむ。部屋は二段ベッドとなりさらにたこ部屋状態に。ところがここからさらに月4万円に値上げされた。受入組合の説明によれば、人数が増えたので会社までの送迎がマイクロバスになり、その送迎費をとるのだという。
実費をこえる寮費は不正!
技能実習制度では「食費や寮費等を賃金から控除する場合には,労働基準法にのっとった労使協定の締結が必要であり,控除する額は実費を超えてはなりません。」とされています。
この実費についてJITCOは
a 宿舎費の額は、近隣の同等程度のアパート等の相場を超えてはならない。
b 宿舎費の額、内訳及び計算方法について技能実習生本人に十分説明し理解を得る。
c 一戸の住宅を複数の技能実習生に貸与している場合の一人当たりの宿舎費の額は、所定の賃貸料を人数で除した額を超えてはならない。
としています。ちなみに近所の賃貸料は2LDKで7万円程度です。
実習生たちは先月、実費を超える家賃を給料から天引きするのは不当だとして労基署に「申告」し、名古屋入管にも告発していますが二週間たっても是正の動きはありません。
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