受験料が2倍 さらなるピンハネが心配
外国人実習生が1年間の実習をおえ2年目に移行するためには右のような「技能検定基礎1級」試験を受かる必要があります。
これは厚労省所管の各県職業能力開発協会が実施しているもので、通常日本人がうける検定の初級の下の「基礎」のランクになっています。
.技能検定の等級区分
技能検定には、現在、特級、1級、2級、3級に区分するもの、単一等級として等級を区分しないものがあります。それぞれの試験の程度は次のとおりです。
特 級 ...... 管理者または監督者が通常有すべき技能の程度
1級及び 単一等級 ...... 上級技能者が通常有すべき技能の程度
2 級 ...... 中級技能者が通常有すべき技能の程度
3 級 ...... 初級技能者が通常有すべき技能の程度
また、これらの区分以外に外国人技能実習生等を対象として随時に実施する3級、基礎1級及び基礎2級があります。
ところが昨年7月に厚労省は新たな認定規定をもうけ、実習生の試験を能力開発協会以外の「試験実施機関」で行わせることができるようにしました。これまでに19職種15機関が認定を受けています。
会社の受験料負担が2倍に
技能検定の受験料標準金額は実技試験17,900円、学科試験3,100円で、実習生もこの金額に準じていました。これを各業者さんが負担していました。ところが新たな制度では実施機関の規定に受験料を記すだけで、具体的な基準はありません。そのため、なかには45,000円とか60,000円という機関もでてきています。小さな会社で3人受験させると18万円もの負担になります。
例)自動車シート縫製作業 一般社団法人 日本ソーイング技術研究協会 (理事長 御園愼一郎)
さらに旅費・宿泊費も
厚労省は職種ごとに認定機関を認可していますが、各職種1機関のため、県内で試験が行われないと受験させるために一泊でいくこともでています。全国で5カ所程度の会場のことも珍しくないため業者さんの負担を増やしています。
厚労省は職種ごとに認定機関を認可していますが、各職種1機関のため、県内で試験が行われないと受験させるために一泊でいくこともでています。全国で5カ所程度の会場のことも珍しくないため業者さんの負担を増やしています。
家賃のピンハネが心配
新法で「機構」ができ「手数料」が取られるようになると、さらなる負担の増加が心配されます。これまでも家賃によるピンハネが増えているなかで実習生へのしわ寄せが増えないか危惧されます。
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