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経産省は岐阜アパレルの現状をいつまで放置するのか

この問題を放置したままで、新法案の成立はありえません。
明日23日、岐阜アパレル問題について要請を行います。
法務大臣 金田勝年様
経産大臣 世耕弘成様
厚労大臣 塩崎恭久様
 2016年8月23日
 全労連東海北陸ブロック
 議長 榑松佐一
 岐阜県労働組合総連合
 議長 森 正樹
岐阜縫製業での技能実習制度の適正な運用についての要請
外国人技能実習制度の適正な運営へのご努力に敬意を表します。
さて、私どもは先月岐阜県の縫製業3社を労基署に告発し、直ちに調査が行われました。各社とも残業代が一時間400円で、毎日夜10時まで残業、土曜日も日曜日も働かされ残業時間は月150時間にも及んでいました。そのうち受入組合の理事長企業である矢口縫製では「労基署に訴えるようなやつには新たな会社を紹介しない」とされ、寮のガスと電気を切られました。女性達は3週間以上にわたって調理もできず、風呂に入ることもできません。さらに失業給付の手続きにいったところハローワークには保険料の納付どころか事業所の登録もされていませんでした。
300円、400円という残業代はこの3社に止まりません。そのため岐阜労働局、名古屋入管、岐阜県などで構成する「技能実習生受入適正化推進会議」はこの10年間毎年、各団体に「適正な工賃」「長時間労働による健康障害等を防止するため・・・計画的・合理的な発注」とするよう協力要請を行っています。岐阜労働局の発表では、実習生を受け入れる縫製業の50%で最低賃金違反、55.3%で残業割増の違反がありました。しかし「これは労基署が定期指導で証拠を見つけられたものだけ。証拠を隠したり、実習生を脅して黙らせたものがもっといっぱいある」といいます。
関係者は口を揃えて「最初から最賃以下の賃金を前提とした下請け工賃となっており、どこでも同じようなものだ」と言っています。しかしこれを自分で会社を変わることができない外国人実習生に押しつけるのは米国人権報告書が指摘する「奴隷労働」そのものです。3000人以上もいる岐阜縫製業の大半で、このような不正が10年以上続いていることが明らかになった以上、内外からの批判は避けられません。
私たちは岐阜県に対し縫製業への支援策を求めるとともに「最低賃金を払える工賃とするよう業界団体に求め、できないようであれば実習生の受入を停止すること」を要請しました。
貴職に対しても以下のように要請します。
              
1.10年以上にわたって岐阜県の縫製業でこのような不正が続いている理由を調査し、必要な対策を講じること。
2.岐阜県の縫製業界団体(※)の工賃調査を行い、最低賃金を下回ることを前提とする下請け工賃を是正し、最低賃金を払うための人件費が価格転嫁できるよう監督指導を行うこと。買いたたきの防止と不当廉売の防止など公正取引を推進すること。
3.岐阜県の縫製業界団体に対して受入企業が不正行為により実習を継続できず、監理団体が適切な対応をしない場合には、業界団体として制度を遵守できる受入企業を保障させること。
技能実習制度で不正が行われた場合には実習生の受入を停止するよう強く求めること。
4.岐阜縫製業が最低賃金を遵守できる産業となるよう、小規模零細事業者の協同化促進などの支援策を講じること
※「第10回技能実習生受入適正化推進会議」資料
別紙2 業界団体 
岐阜ファッション産業連合会
岐阜メンズファッション工業組合
岐阜婦人子供服工業組合
岐阜県商工会議所連合会
岐阜県商工会連合会

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コメント

 告発をしているんですね。なかなか頑張ってますね。告発したら検察庁から何らかの処分が出るはずですから、その結果も教えてくださいよ。
 ちゃんと適正な処分とされているか気になります。
 で、処分が甘いときは、検察審査会にも申し立てとかまでしたんですか?

投稿: そーなんだ | 2016年9月 2日 (金) 23時34分

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