不適正な監理団体は排除
有識者会議中間報告「人権侵害や不適正な就労を防止・是正できていない団体も少なくなく、そのような団体 は厳しく適正化又は排除していく必要がある」の通りの事例です。
①4月22日に実習生から強制帰国の相談があり、委任状をつけて機構に申告しました。
実習生T 受け入れ企業 石川県Y工業 監理団体 東京都 S協同組合
実習生は「編入試験に合格した研修生1年目の今、会社と組合から帰国を強要され、ビザの更新をしてもらえない」「会社と組合から調子が悪いと言われる(仕事ができない)」「5月10日に組合は私を帰国させる」「私はOTITに電話したが助けてもらえなかった」「日本で仕事を続けられるように助けてください」
②これについて機構から質問があった。「5月10日の帰国は誰から、いつ、どこでいわれましたか?録音、メールなどはありますか?」「OTITに申告したことを会社に話していいですか?あなたの名前を伝えていいですか?」「結果を榑松に教えていいですか?」
これについて5月2日機構に報告した。
通訳からのメッセージ
実習生:どうして在留資格更新しなくて5月10日に帰らされますか?
通訳:会社の社長が決まりました。
実習生:人々により仕事が違います。
通訳:連休明け空港へ行きましょう
前回渡した解雇のお知らせの書類にて5/10に首になりますが、私たちは4/19あなたに会って知らせた。丁度1ヶ月。
さらに監理団体が「10日に帰らなければ自分で名古屋入管に行って」という録音も届いた
機構から「監理団体が受け入れ先を探す、移籍まで監理団体の施設に入ることになった」「申告としては受理しないことになった」と連絡があり、実習生に伝えた。
③ところが連休明けの5月8日実習生は監理団体から「移籍先は探していない」と言われた。
これを5月9日朝機構に伝えた。機構が言っていたことと違うので申告は取り下げないと伝えた
④証拠のためメッセージを書いて返事を送ってもらった。
実習生:機構から帰国しなくても良いと言われました。
通訳:誰が言った?いつ機構に連絡した?
帰国しないならば、新しい会社が見つかるまでの生活費は負担できますか?
9日夕方機構富山支所から電話があり、5月2日の名古屋事務所から聞いたこと(監理団体が移籍先を探すことになった)という。
「8日に監理団体から探さないと言われているので、双方を呼んで確認してほしい、監理団体が強制帰国しようとしたことは技能実習制度の不正になるので調査してほしい」と言ったが「申告は受理していないので調査はしない」と言われた。
技能実習法には実習生に申告権があり、申告内容を調査して認められないことはあっても提出した申告書を「受理しない」というのは運用要領にはない。これは有識者会議として議論が必要と考える。
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