課題は実習生からの申告

20170811_11_05_49厚労省が技能実習の昨年の監督指導、送検等の状況をまとめました。

■ 労働基準関係
法令違反が認められた実習実施機関は、監督指導を実施した 5,672事業場(実習実施機関)のうち 4,004事業場(70.6%)。
日本人だけのところと比べて、そんなに高い違反率ではありません。少ない体制のなかでも調査事業所数が増えていることは重要です。
H28 いっぽう、法務省も3月に実習制度での不正を報告しました。ここでは建設業での不正が倍増している。愛労連への相談では職種違いと労災隠し、暴力が目立っています。
実習生からの申告ができるか
実習生から労基署への申告は全国で88件しかありません。このうち、愛労連がかかわったものが約10件です。新法では労基法だけでなく家賃や職種違反など実習制度の不正を訴える権利「申告権」ができます。委任状があれば支援者が訴えることもできるようになります。ここが一番のポイントだと思います。
**愛労連が手伝った実習生の申告件数**
2016年は27件の相談で労基署への申告10件+佐賀県労連で1件、入管への通報は8件
2017年はいまのところ18件で労基署への申告9件、入管通報が9件

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ここでも事業者を『忖度』か?

4月に公表された新法「運用要項」が二度にわたって修正されていました。
そのなかに(2)監理事業を行う事業所に関するもの(p194)
②事業所として適切であること
・監理事業に使用し得る面積がおおむね20㎡以上であること。
・団体監理型実習実施者等、団体監理型技能実習生等の個人的秘密を保持しうる構造であること。
という項目が
<修正>
②事業所として適切であること
・プライバシーを保護しつつ団体監理型実習実施者等又は団体監理型技能実習生等に対応することが可能であること。具体的には、個室の設置、パーテイション等での区分により、プライバシーを保護しつつ団体監理型実習実施者等又は団体監理型技能実習生等に対応することが可能である構造を有すること。
 ただし、上記の構造を有することに代えて、以下の(a)又は(b)のいずれかによっても、この要件を満たしているものと認めること。また、当分の間、以下の(c)によることも認めること。
(a)予約制、近隣の貸部屋等の確保により、他の団体監理型実習実施者等又は団体監理型技能実習生等と同室にならずに対面で技能実習に関する職業紹介を行うことができるような措置を講ずること。
(b)専らインターネットを利用すること等により、対面を伴わない技能実習に関する職業紹介を行うこと。

(c)事業所の面積がおおむね20㎡以上であること。

となっていました。
20㎡と言えば、愛労連の応接室程度です。「インターネットを利用」ならスマホがあれば十分です。実際にはこの程度の事務所も持たない監理団体がたくさんあり、今後許可を得られなくなるからでしょう。
ずいぶん、長い補足修正になっていますが、いまさら趣旨は変えられないからですね。
ここでも業界からの声を忖度したのでしょう

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派遣会社は補助のみに、ブローカーに罰則#外国人実習生

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13日、国会内で法務省、厚労省、新機構の担当者からの畑野君江議員へのレクに参加して新法の詳細について質問しました。

派遣・請負は補助のみ
まずパブリックコメントで実習企業への監査について「派遣労働者であることのみをもって監査をしてはならないことはなく」という回答について質問。法務省は「文面だけみると派遣社員が監査をできるように読めるが、これは補助的なものに限る。監査はあくまでも監理団体の職員が責任をもっておこなう」と答弁しました。19990078_1408588225885696_677011800


運営要綱では監査の業務委託も補助的なものに限るとされていましたので、これでこれまでのような派遣会社への事実上の丸投げはできなくなります。
さらに罰則も
運営要綱では罰則の対象を役職員だけでなく従業者にまで拡大しました。法務省の説明では従業者とは「契約による雇人でなくても、事業主の指揮の下でその事業に従事していれば、従業者である」とされています。
これにより、派遣会社やブローカーが残業代400円で紹介したり、実習生を脅して訴えを取り下げさせたりさせた場合には監理団体だけでなく派遣会社も罰せられることになります。
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パブコメで派遣会社を忖度か?!

昨年の国会で教文など派遣会社が受入から日常監理まで「業務委託」の形で実質的に支配していることを追求。新法では「(入国後講習)以外の業務については監理団体が責任を持って自ら行う必要があります」とし、委託は補助的なものに限るとされました。実習企業への定期監査についても役職員が現地に赴いて技能実習生と面談することが明記されています。

ところが・・・
パブコメに「派遣労働者であることのみをもって監査をしてはならないということはなく」と書かれていました。これはいったいどういうことでしょう?
Haken
これまで、業務委託を受けて受入企業を監理していた派遣会社が、今度は自社の社員を監理組合に派遣して企業を監理させるだけにならないでしょうか。
さらに全国に・・・
全国に実習生を送っている監理団体はそれぞれの地域にある派遣会社から社員を派遣してもらう形で受入企業への監査をさせることができるようになりかねません。
前回と同じ手口で
政省令や運営要綱には書かずパブコメで抜け穴をつくってしまうやり方は、2010年法改正の時も使われた手口です。あの時は当初の省令案に処分の対象を「職員」と書いてあったところを「常勤職員」としました。「常勤」の二文字を入れただけで、非常勤や派遣社員が不正を行っても処分をまぬかれます。
今回もまた派遣会社の意向を忖度したのでしょうか

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労基署・ハローワークのみなさんと

19490016_1374135676039109_110580584 25日に東海地方の労基署・ハローワークの労働組合(全労働東海地協)の学習会があり、外国人実習生の問題についてお話しさせていただきました。
 私の話の前に新機構の職員の方から、新制度の説明がありました。労働行政のみなさんですが直接外国人実習生を担当している方ばかりではないので、たくさん質問がだされていました。
私からは岐阜アパレルの実態やその他の不正の事例を紹介した後、新機構での問題点についていくつか説明させてもらいました。
 学習会には岐阜県の労基署の方も参加されており、たくさんの申告をすみやかに受理していただいていることにお礼をしました。
当日のレジュメ
「kougi170625.pdf」をダウンロード

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外国人を農業に派遣できる特区が愛知に

愛知県が申請した「農業外国人特区」が16日の参院内閣委員会で「国家戦略特区法」で可決。
昨年秋に法務省が初めて明らかにした統計で、農業実習生の失踪は他産業の2倍とわかった。しかし農水省は農業のどこに問題があるのかは全く議論していない。そこに今度は実習生のような特別な保護をうけない外国人を、問題の多い派遣労働としていれることになった。
特区法では国と自治体が協議会を設置して相談の受付と「特定機関」を巡視することになっているが、言葉が通じるのかすらも不明である。
国会でもこれだけの付帯決議がつけられた。
次は愛知県議会でとりあげてもらわねば。

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中日新聞がアパレル実習生問題特集

Chug170613  昨日から中日新聞岐阜版が先月の経産省調査に続いて、岐阜アパレル産業における外国人実習生の実態を特集しています。愛知でも労基署への申告が相次いでいます。

14日は愛労連が支援した実習生が紹介されています。
 彼女たちは、実習が始まって半年ほどですぐに相談にきたので不払い賃金の大半を国から立替払いで受け取ることができました。
 最低賃金を払わずにクビを切った社長は「この辺の縫製会社が受け取る工賃は低い。歩合給なら払えるだろうが、今は実習生の人件費も上がりすぎた。岐阜の縫製は、もう終わりだ」と語ったそうだ。
Chug170614

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クミアイの責任は

昨年不正を訴えた稲沢市富田毛織の実習生が6月末のビザ更新を前に手続きをしてもらえません。13日には帰国の書類にサインするよう求められたといいます。しかし、そこに連絡してくるのはタケイという人の通訳です。実習生にタケイはどこのクミアイか聞きましたが知らないといいます。この名前は知多T社の実習生の事件でも出ていましたので同じ小牧市のMクミアイだと思いました。ところが入管はそこではないといいます。関西の人だということから、どうも送り出し機関の関係者のようです。
監理団体でないものが帰国を迫るのは許せません。また監理団体が他人任せにして不正を訴えた実習生のビザを更新せず帰国させることは不正になります。新法での審査に報告しなくてはなりません。
組合は入管に、会社を探すと約束しただけです。結局、探していません。
Nghiệp đoàn chỉ hứa với にゅうかん la kiếm công ty thôi chị, nhưng không hề kiếm,
組合のベトナム人(通訳者?)の名前はTuấnさんと言います。
今朝の電話では、私たちと13日に会って話をして署名をする、会社は探さないと言っていました。
A tên Tuấn người viet nam quản lý nghiệp đoàn em , sáng nay điện thoại nói em 13 này xuống thảo luận kí giấy ,
Nói không kiếm được công ty
組合の社長は日本人ですが、会ったことがありません。私たちはベトナム人(通訳)と話したことがあるだけです。
Ông giám đốc nghiệp đoàn  người Nhật không có xuống gặp tụi e
Chỉ cho ngừoi việt Nam nói chuyện với 3 đứa em
ここに出てくる組合というのはタケイ氏のことです。
こんな書類も見つかりました。
ここが顔をださない名義上の監理団体かもしれません。
Sanko

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岐阜県には「適正な受入企業」は無いのか?!

170124_2 不正を労働基準監督署に告発し、指導指導を受けると直ちに解雇され、実習できなくなることも少なくありません。
 そのなかで11月に岐阜県関市で破産のため解雇されたベトナム人実習生は二ヶ月以上たった今も新たな受け入れ先が決まらず、毎日不安な日々を送っています。
 不正を告発した実習生が行き先を失うことはあってはなりません。 実習制度では監理団体の責任で新たな実習先を確保することになっています。昨年成立した実習生新法では新機構がそれに協力することになっています。
全労連東海北陸ブロックは岐阜県の「技能実習生等受入適正化推進会議」(岐阜県、岐阜労働局、名古屋入管などで構成)に対し不正実習生が「適正な実習先」に移動できるよう要請いたしました。

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違反率過去最高・・岐阜県の「受入適正化推進会議」

H2704111月17日岐阜県の第11回「技能実習生等受入適正化推進会議」が開催されました。岐阜労働局の「監督指導結果」では
平成28年4月~11月では
「違反率は89.9%と過去最高水準で、改善の傾向は認められない」「事業主からの虚偽説明・説明拒否や帳簿等の改ざん・提出拒否等の隠蔽行為が認められ、隠蔽の手口は巧妙化」
先の国会で世耕経産大臣は「今回の事案を受けて、関係府省と連携して岐阜県における実態を調査してまいります」と答弁したが
この大量な不正をいつまで放置するのか。
新法で岐阜縫製業での不正は一掃されるのか、それとも新法をつくっても岐阜では守らないままいくつもりか。
いっぽう、推進会議はこれまで毎回同文を出してきた要請文を取りやめた。出しても意味がないからだろう。
それどころか「推進会議」の存在意義が問われている。
現在提案されている「技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する基本方針(案)」の地域協議会がなんの意味ももたないことを岐阜の「推進会議」が証明してしまった。
メンバーが悪かったのか、責任者が悪かったのかSuisin
4.地域協議会
技能実習法の施行後は、機構に加え、各地域において、出入国管理機関、労働基準監督機関、職業安定機関、事業所管省庁の出先機関を始めとした国の機関や地方公共団体等様々な機関が相互に関係し合いながら技能実習に関与することとなる。こうした関係機関同士の連携を図り、問題事案の情報共有等が円滑に行われる体制について、地域レベルで整備することが必要である。
このため、地域協議会を設立し、技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に資する地域での取組の協議、技能実習の現状などのデータ・制度運用上の留意点などの把握・共有、制度の適正化等に向けた地方公共団体等との密接な連携の確保・強化といった業務を担わせることとする。

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