座席シート試験機関
企業から相談の多い自動車座席シート試験機関「ソーイング協会」の問題について1月31日に本村のぶ子さんに議員レクをお願いした。
国側からは主に厚労省海外人材育成担当が答弁し、縫製なので経産省の生活製品化も対応した。
座席シート試験機関には毎年JITCOから意見書が出されており、専門家会議でも厳しい意見が出されていた。
議事要旨>第57回議事要旨
「ソーイング協会」はトヨタ紡織ティアツーの伊東産業が本社前に設立し同時に監理団体アジェコもそこに作られた。ここは今も試験会場として使われている。創立以来筆頭理事に伊東和彦、事務局長に中川雅彦(妻はアジェコの専務)、監事にアジェコ理事長の柴山氏がついてきた。(昨年5月に伊東、柴山が退任)これは上記8に反するのではないか聞いたところ厚労省参事官は「試験機関に関係者の関与は禁止していない」と問題ではないと答弁。試験機関そのものが監理団体でないから問題ないということだろう。
しかし、中川事務局長が事実上アジェコを支配していることは証拠も出してある。
再試験日程で便宜を払ってもらった会社が中川氏におくったメールには「日本ソーイング研究協会中川会長様」と書かれていた。また中川氏は「アジェコは見返りとか利得とかを考えて○○を救済に向かったわけではありませんよ」「アジェコは協会の意を受けて○○救済に従事することになりました」などと書かれていた。
厚生労働省 職業能力開発局海外協力課や経済産業省製造産業局審議官らが出席した「自動車シート縫製」職種追加に関する連絡会議でも中川氏が閉会あいさつをするなど仕切っていた。
また、協賛会費を30万取られていることについて「営利ではないか」と質問すると経産省は「試験に関する部分はその10分の1程度」と回答。それでは「他の9割は利益だろう」というと厚労省は試験以外の部分について「利益を上げていけないことになっていない」「調査もしない」という。
試験問題についても会員企業から厳しい意見が相次ぎ、今後過去問題を公開することや、実技試験の内容を一カ月前に出すこと、会員と非会員の受験料が3倍も違うことについても是正されることになっている。
会員企業の実習生のなかで過去問題が流通していること、会員企業と非会員企業で合格率が違うこと、合格率98%の基礎級試験で座席シートでは非会員で5人全員不合格となったことについても厚労省は「合格率は調査していない」と回答
また、会員企業が再試験の日程で便宜をはかってもらい、非会員の実習生は2カ月以上先になり結果発表前に在留資格が切れたことについても「便宜をはかることは問題ない」としながら「便宜をはからなかった会社が非会員だからとは言っていない」とまさに役人答弁でした。
ここまでソーイングに媚びることについて、ソーイングに詳しい監理団体の方は「厚労省は座席シート試験を自動車部品を管轄する経産省に取られたくないからだろう」と言っていました。